家づくり

憧れの戸建てに地下室を作りたい!|費用は?作り方は?失敗しない地下室のある家づくり|

地下室がある家に憧れている人もいるのではないでしょうか。今回は地下室を作る時の費用や、失敗しない作り方などについて解説していきます。

1.地下室ってどんなもの?

地下室というと、みなさんはどのような部屋をイメージするでしょうか。地下室にも全地下タイプや半地下タイプなど、様々な種類があります。ここからは地下室のタイプや費用に関することなどを詳しく解説していきます。

全地下・半地下タイプがあります

地下室というのは、大きく分けると「全地下タイプ」と「半地下タイプ」の2種類あります。


全地下タイプ 部屋全体が地下に隠れているタイプです。
地中に部屋が埋まっているため、外から部屋の中を見られることがありません。また、遮音性や断熱性に優れているということで、物を保管するスペースとして利用するのに適しています。しかし、換気や光の取り込みが難しいというデメリットがあります。部屋が地中に埋まっているので、簡単に窓を設置することができません。
自然光が入らない部屋で、長期間過ごすのは難しいですよね。そのため、居室として利用する場合には工夫が必要になります。

半地下タイプ 部屋の大部分が地中に埋まっているタイプの地下室です。
基本的には天井高の3分の1以上が地中にあり、上部分が地表に出ている部屋は半地下と呼ばれます。半地下タイプは、段差や傾斜など起伏がある土地にも設置できるのがメリットです。
また、すべてが地中に埋まっているわけではないので、外の光を取り込みやすい、風通しが良いなどのメリットもあります。地下室を作る時は、地面を掘るコストがかかりますが、全地下タイプよりも半地下タイプのほうが地面を掘る分量が少なくなるため、安く工事できます。

地下室には、ドライエリアが設けられているものも存在します。
ドライエリア 建物の周りの地面を掘って作られたスペースのことです。
地下室を寝室やリビングといった居住スペースとして使うためには、大きな窓を設置しなければならないというルールがあります。安全に生活するために必要な、採光や通風を確保するためです。
建物の周りを掘ってドライエリアを設ければ、採光や通風が確保できるため、地下室を居住スペースとして使えるようになります。
ドライエリアは、中庭や廊下として使用できる、採光と通風が良い地下室を作れるなどのメリットがありますが、地下室を作るのとは別にドライエリアを作るための費用がかかるというデメリットがあります。

地下室を作るのにどれくらいの費用が必要?

地下室を作る時には、工事費用だけではなく地質調査費など様々な費用がかかります。工事前にかかる主な費用には、以下のようなものがあります。

・地盤・地質調査費 4万円程度~

・構造計算費用20万円程度~

RC造部分の実施図面 30万円程度~
10坪の地下室を作る場合の目安です。しっかりとした見積をしましょう)

 構造計算費用に関しては、一般的な2階建ての建物であれば必要ありません。実際の工事にかかる費用としては、以下のようなものがあります。

・残土処分費180万程度~

・防水工事費用70程度~

・配筋・RC打設工事200程度~

・断熱工事20万円程度

・除湿工事15万円程度
10坪の地下室で天井高2.4m程度を作る場合の目安です。しっかりとした見積をしましょう)

 

工事費の中でも特に高いのが、残土処分費と配筋・RC打設工事費用です。
この2つに関しては、地下室の作り方によって費用が大きく変わります。
配筋・RC打設工事は、一般的な木造住宅を建てる時の坪単価に、20万~50万円程度プラスされると考えておくとよいでしょう。また、土地や希望するプランによっては、山留工事費用やドライエリア用工事費用がかかる場合があります。
山留工事というのは、地下室を作る時に周りの地盤や建物に影響が出ないようにするための工事です。
費用の目安は150万~250万円程度ですが、土地の状態次第でもっと高額になる場合もあります。ドライエリアの工事費用は150万円程度が目安です。

10坪程度の木造2階建てに地下室を作る場合、地下室の工事費用だけでおおよそ800万~1000万円程度かかります。
ドライエリアを設ける、特殊な土地に家を建てる場合には、費用はもっと高くなるので事前にしっかり計算しておきましょう。地下室を作るために1,000万円程度かけるのであれば、他のプランを検討したほうがよいケースが出てくるかもしれません。
もし収納を増やすために地下室を作ろうとしているのであれば、ロフトやスキップフロアを作るほうが、地下室を作るよりも工事費が安く済むかもしれません。
しかし、ロフトより地下室のほうが天井を高くできるなどのメリットがあるので、目的や予算に応じて地下室を作るべきかどうか慎重に検討する必要があります。
これらの費用は、施工会社によって変わりますので、いくつか見積を取って確認してみましょう。

地下室を作れないケースも。

地下室というのは、好き勝手に作ってよいものではありません。
色々な条件があるので、場合によっては地下室を作れないケースが出てきます。水害が起きやすい土地、軟弱地盤、地下水位の問題で地中を掘れない、このような条件下では地下室を作るのは難しいです。
そのため、地下室を作ろうと考えているのであれば、土地選びから慎重に行う必要があります。

地下室を作る条件を満たしているか、素人が判断するのは難しいです。
土地を購入する段階から建設会社に相談して、地下室を作るのに適している土地かどうか判断してもらうようにしましょう。軟弱地盤の土地であっても、地盤改良工事をすれば地下室を作れる可能性があります。
しかし、その場合は地盤改良工事の費用が上乗せされてしまうので注意してください。

2.地下室の楽しみ方と注意点

地下室には色々な利用法があります。地下室があるだけで日々の生活が楽しく、快適になるかもしれません。では、実際地下室にはどのような使い方、楽しみ方があるのでしょうか。ここからは地下室の楽しみ方や注意点について詳しく解説していきます。

音が漏れにくいため音楽を楽しめる

地下室は防音性に優れた空間なので、音楽を存分に楽しむことができます。
防音対策がされていない部屋で、大音量で音楽を聞くのは難しいですよね。家の外まで音が漏れてしまい、近隣の人達から苦情が来てしまうかもしれません。
地下室は部屋が地中にあるため、外に音が漏れる心配が少なくなります。音楽が大好きだけれど、周りを気にして小さな音でしか楽しめないという人もいるかもしれません。地下室があればスピーカーから大音量で音楽を流しても、苦情が来る心配はありません。

中にはドラムやギターなどの楽器を趣味でやっている人もいるでしょう。楽器をやっていると、練習する場所に困りますよね。スタジオを借りて練習するとなると、お金も時間もかかってしまいます。
地下室を利用してちょっとしたスタジオを作れば、家でも気兼ねなく楽器の練習ができます。ヘッドホンを使って家でも練習できる楽器が多くなっていますが、それだけでは満足できない人も多いでしょう。やはり、楽器は大音量で鳴らしてこそ楽しめるものです。間取りをおしゃれにして、地下室を自分だけのオリジナルスタジオにするのもよいかもしれません。

パソコンを使って音楽を作るDTMも人気ですが、地下室は音楽制作にも適した空間です。
大きなスピーカーを置き、大音量で曲を流しながら作業をしても、周りに迷惑がかかる心配はありません。
音楽制作のために一般的な部屋を防音室に改造する人もいますが、それなりの費用がかかってしまいます。地下室なら防音性に優れていますし、音楽を楽しむだけではなく色々なことに使えます。

憧れのワインセラーを楽しめる

ワインが好きな人の中には、ワインセラーに憧れている人もいるかもしれません。
ワインを楽しむ人にとって、自宅にワインセラーを作るのは1つの憧れですよね。手軽に設置できるワインセラーもありますが、それでは満足できない人もいるのではないでしょうか。そういう人に、地下室は最適です。
ワインを保管する場所は、室温が15度程度、湿度は70%前後の冷暗所が適していると言われています。地下室は室温も湿度も条件を満たしているので、ワインセラーとして使うのに適しています。

湿気対策と避難経路の確保

便利な地下室ですが、湿気には注意しなければなりません。
部屋が土の中に埋まっているので、湿度が高く結露が発生しやすくなります。季節を問わず部屋の温度が一定で、外との気温差が出やすいからです。例えば夏場に外の温かい空気が地下室に流れてくると、水蒸気が発生して部屋の湿度が高くなります。そのせいで結露が発生するのですが、コンクリートが水分を吸い長期間溜め込んでしまうため、カビや異臭が発生する恐れがあります。
これを解消するために、必ず湿気対策をしておくようにしましょう。

家電量販店で湿気対策用の家電が売られていますが、それでは不十分なことが多いです。
地下室の湿気対策には、住宅に設置する用の本格的な除湿システムや換気システムを導入するようにしましょう。
それでも不十分な場合には、排水の設備まで考える必要が出てくるかもしれません。

地下室を作る時は、安全性のために避難経路を確保しておくことが大切です。
地上にある部屋は、窓や玄関など色々な避難経路がありますよね。しかし、地下室は地上と繋がっているのが基本的に階段だけです。火事や地震などが起こった時、地上に繋がる階段が塞がれてしまったら、逃げ場がなくなってしまいます。避難経路の確保に有効なのが、ドライエリアを設けることです。

ドライエリアがあれば、階段以外にも地上に繋がる出入り口を作ることができます。
ドライエリアと地下室の間にドアを設けておけば、万が一の時の避難経路になります。地下室は窓がない密閉された空間になるので、必ず避難経路のことも考えて設計するようにしましょう。

地下室のある家づくりのまとめ

地下室を作る時は、まずタイプごとの特徴を把握しておく必要があります。
断熱性や防音性が高い全地下タイプ、採光や通風が良く傾斜のある土地を有効活用できる半地下タイプというように、メリットも変わるのでどちらのタイプが自分の希望に合っているか見極めるようにしましょう。
また、地下室を作るためには、いくつか満たさなければならない条件があります。中には地下室を作るのが難しい土地もあるので、専門家と相談しながら、地下室を作るのに適した土地を探すようにしてください。

快適に楽しく使える地下室を作ろう!

地下室は収納場所としてはもちろん、音楽を楽しんだりワインセラーにしたり、様々な用途に使える空間です。
狭い土地でも地下に空間を確保することで、より快適な住まいを手に入れることができます。
地下室を作る時には湿気対策や避難経路の確保など、注意しなければならないポイントもあるので、専門家と相談しながら快適に楽しく使える地下室を作り上げてください。

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監修 代表取締役 原 康人 一級建築士氏

株式会社三建コンサル

個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として皆様のお役に立てるよう努めています。

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