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暮らし
“動かなくても家事が進む家”をつくる。寒い季節の家事効率UP術
冬は、家事の負担が一年の中でも特に大きく感じやすい時季ではないでしょうか。
キッチンや洗面所、浴室といった水回りの掃除、玄関や外構部分の掃除は寒さも厳しく、なかなか積極的に取り掛かりにくくなります。
暖房の熱が届きにくい場所も多いため、「面倒くさい・・・」「自然と後回しに・・・」と感じることも多いでしょう。
しかし、家づくりの段階で工夫することで、“動かなくても家事が進む家”をつくることが可能です。
今回は、冬に負担になりやすい家事をラクにするための間取り・設備・動線の考え方をご紹介します。
家事の負担が少ない家づくりは、長く快適に住み続ける上で、住まいを好きになる大切なポイントです。
目次
寒い冬にやりたくない家事とその理由
夏よりも冬の方が負担が大きくなる家事はいくつかあります。冬のストレスとなりやすい代表的な家事は、その理由に共感できることも多いでしょう。
食器洗い
リビングを明るい南側に配置することが多いため、キッチンは必然的に日当たりの少ない北側になることも少なくありません。北側は日が当たりにくく冷えやすいうえ、水場での立ち仕事になるため、冷えや体への負担が大きくなりがちです。ただでさえ労力のかかる食器洗いですが、寒い冬場はより一層「やりたくない家事」の代表といえるでしょう。
洗濯
洗濯も水を使う家事なので、冬場はなるべく「やりたくない家事」になりやすいものです。寒い外で干すのも億劫になりやすく、乾きにくいため、「洗う→干す→畳む」といった一連の作業が完了するまで時間を要します。洗濯機があるランドリールームは暖房の熱が届きにくい場所になりやすく、寒さが厳しいと感じることも多いでしょう。
浴室掃除
浴室掃除はお湯が使えるとはいえ、床が冷たく、裸足で掃除をするため寒さが厳しい場所です。水を使う場所なので厚着をして掃除をするわけにもいかず、後回しにされやすい家事になります。
玄関・ベランダ掃除
玄関やベランダは常に汚れやすい場所なので、定期的な掃除が欠かせません。しかし、冷たい外気にさらされる場所のため、水を使った掃除は負担が大きく感じられます。冬の寒さで掃除の頻度が減り、短時間で軽く済ませてしまいがちです。
動かなくても進む家事効率アップの方法と設備選び
寒くてやりたくない家事も、取り入れる設備や対策次第で負担を減らすことが可能です。寒い冬でも家事効率をアップさせ、スムーズに進めるための間取り・設備・家事動線の工夫を解説します。
キッチン編
キッチンの家事効率アップは、寒さ対策と適切な設備の導入、そして収納効率がポイントになります。
① 食洗機で“手洗いの時間”を減らす
食器洗いは立ち仕事で時間もかかるため、毎日大きな労力が発生します。食洗機があれば立っている時間を大幅に軽減でき、水を使う時間も最小限になります。取り入れることで、日々の家事負担を大きく変えられる可能性があります。
② 立ち位置を変えずに作業できる収納レイアウト
寒いキッチンにいる時間を少しでも減らすには、調理や片付けがしやすい収納レイアウトを考えるのもポイントです。カトラリーやよく使う食器、調味料などを手が届く位置にまとめて収納できると、無駄な動きが減り、作業時間の短縮につながります。
③ IH調理で換気による冷気の流入を抑える
換気扇を使うと、室内の暖気が逃げやすくなります。IHクッキングヒーターは、調理内容によっては換気扇の運転時間や風量を抑えられる場合があります。空気の入れ替えに換気は大切ですが、頻繁に行うと暖房効率を下げる要因にもなるため、使い方には注意が必要です。
④ キッチンの足元ヒーターで冷えと疲れを軽減
キッチンは足元が冷えやすいため、足元ヒーターを設置すると冷えや疲れの軽減につながります。寒さ対策をするだけでも、キッチンでの家事のストレスを抑えやすくなります。
ランドリー編
洗濯は始めてから終わるまでの時間が長いため、なるべく短時間で効率よく終わらせる工夫をしたいもの。寒さの厳しい冬場だけでなく、一年を通して負担を軽減できる環境づくりにもつながります。
① 「洗う→干す→しまう」までをスムーズに完結
洗濯機・室内干しスペース・ファミリークローゼットがランドリールーム周辺にまとまっていると、短時間かつ最短で洗濯を終わらせやすくなります。寒いベランダへ行かずに済み、離れた部屋のクローゼットにしまうため何度も往復する手間も省けます。
② 浴室乾燥機で“乾かす手間”を減らす
気温が低く洗濯物が乾きづらい冬場は、浴室乾燥機があると効果的です。室内干しでもサーキュレーターを併用すれば、乾燥時間の短縮が期待できます。家事時間が短くなることで、日々のストレス軽減にもつながります。
浴室編
寒い浴室はリビングとの温度差で、ヒートショックのリスクが高まる恐れがあります。清掃時はもちろん、普段の入浴時も暖かくできる環境にしておくと安心でしょう。
① 浴室暖房機能で快適なあたたか空間に
浴室暖房機能があれば短時間で暖まり、浴室掃除がラクになるだけでなく、安全で快適に入浴できるようになります。
② 掃除しやすい素材を選ぶ
浴室の床材は水はけがよく乾きやすい素材を選ぶと、汚れがつきにくく掃除がしやすくなります。時短になるだけでなく、カビが生えにくいなど衛生面のメリットも期待できます。
玄関・ベランダ編
外気に触れる玄関やベランダも、なるべく短時間で効率よく終わらせるのがポイントです。日頃から整理整頓をして、掃除の回数を減らす工夫も大切になります。
① 散らからない収納で掃除の回数を減らす
玄関にシューズクロークしかない・・・というケースも意外と多いです。便利な収納を充実させることで、細かな物で雑然としにくくなり、片づけやすくなります。整理整頓ができていると掃除もしやすく、短時間で終わらせることが可能です。
② ベランダ掃除は高圧洗浄でラクに
ベランダで汚れやすいのは、床と外壁部分。ブラシでこすったり、ホースで流したりするだけでは時間と労力がかかり、掃除が億劫になりがちです。高圧洗浄機があれば、時短かつ労力を抑えて頑固な汚れまで落としやすくなるでしょう。
冬の家事がラクになる動線のコツ
冬の家事をラクにするためのポイントは、「寒い場所に行かないで済む間取り設計」です。寒い季節の家事ストレスを根本から減らす動線のコツを解説します。
暖かい場所で家事が完結する間取り
暖房の効きやすいリビングの近くに、パントリーやランドリールーム、ファミリークローゼット、浴室などが揃っていれば、なるべく暖かい環境で家事が完結しやすくなります。寒さ対策は、家事効率アップにもつながる有効な方法です。
移動距離が短い「最短動線」
家事の移動距離を減らし、最短動線で完結させることも効率化には欠かせません。無駄な動きが減ると家事負担が軽くなり、気持ち的にも前向きに取り組みやすくなるのではないでしょうか。
家族の生活動線も重視した「回遊動線」
快適に家事をするためには、家族の動線を考えることもポイントです。キッチンやランドリールーム、浴室などを、1通りの動線ではなく複数の動線で行き来できる回遊動線にできれば、動きが重なる“渋滞”を減らし、ストレスなく家事を進めやすいでしょう。動線が分かれることで家族も落ち着いて過ごしやすくなり、お互いにイライラしにくい、暮らしやすい空間づくりにつながります。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。



