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暮らし
“年末年始を迎える家”のつくり方。来客・片付け・動線の整え方
年末年始のような帰省の時期になると、家族が集まって家で過ごす時間も多くなり、急な来客が増えることもあります。
そのため、一年の中でも特に家の使い勝手が重要になる時期です。
普段はそれほど人が集まることがないため気が付かないかもしれませんが、動線の不便さや収納不足がよく見えるタイミングになります。
家の中が整っていないとストレスを抱える原因となるため、年末年始の暮らしに対応できる家づくりを考えなければなりません。
今回は、来客で気を付けたい家のポイントや生活環境、家事動線を中心に“年末年始を迎える家づくり”をご紹介します。
目次
来客を迎える家のポイント
年末年始は、子ども、孫、親戚・友人など、普段より来客が多くなる時期です。「急な来客でも慌てない家」「入った瞬間に好印象を持ってもらえる家」を実現するために、印象を大きく左右するポイントを解説します。
玄関は第一印象を決める大切なスペース
家に入るときに最初に目に入る玄関は、まさに「家の顔」です。靴が散乱し、荷物が雑然と置かれている玄関は、せっかく家の中をきれいにしていても魅力が台無しになってしまいます。実は、玄関こそ収納が必須となる場所であり、靴と上着をスムーズに片づけられる玄関が理想です。
理想の玄関のポイントは以下の4つ。
① 玄関に併設した大きめのシューズクローク
② 来客用のアウターが掛けられるハンガースペース
③ 来客用の靴もサッとしまえる収納スペース
④ 小物類がしまえる収納スペース
このような玄関環境が整っていると、生活感や雑然とした印象が一気に消えるため、来客の第一印象が大きく変わります。また、玄関の照明は温かみのある暖色系にすることで、落ち着きのある柔らかい印象を演出するのも効果的です。
通りやすい動線を確保する
来客動線はなるべくシンプルに、プライベート空間を通らないルートが理想です。生活感が見えすぎると、自分では当たり前と思っていることも、相手にとっては不快な印象を与えかねません。
来客が通る動線で特に気をつけたいポイントは3つ。
① 玄関からリビングへの最短ルートを確保
② 洗濯スペースや脱衣室といった生活感が出やすい場所を見せない動線
③ キッチンの手元が見えない工夫
玄関からリビングまでの来客動線をイメージしてみると、マイナスイメージを与えてしまう間取り設計を避けられます。また、動線はなるべく余裕を持った幅を確保できると、「棚にぶつかってしまう」「物を落としてしまう」といったリスクを軽減してスムーズな案内が可能です。
来客用スペースの確保
年末年始は、子どもや孫の帰省などで、泊まりになることもあるでしょう。そのため、普段は別の用途で使用しているスペースでも、必要に合わせて来客用に変えられる空間があると便利です。
来客用のスペースにしやすいポイントは3つ。
① リビングの横に和室や畳コーナーを配置
② 普段は子どもの遊び場・家事スペースとして活用しているスペース
③ 布団や来客用アイテムを収納できるスペース
このような多目的空間があると、生活動線を壊さずに来客対応ができます。
清潔感のあるトイレをチェック
来客が必ず使う場所の一つが「トイレ」。不快な印象を与える可能性が高い場所でもあり、清潔感がないと他の空間がどれだけ美しくても台無しになってしまいます。
清潔感のあるトイレに見せるポイントは以下の3つです。
・予備のトイレットペーパーや掃除用具を見せずに収納
・手洗い器をトイレ内に設置して清潔感を
・消臭対策(換気扇・自動脱臭機能など)
年末年始は家にいる人数が多くなることから使用頻度が増えるため、日常的に清潔な環境にできる設計にしておくと安心です。
空気や視覚的な演出も忘れずに
冬は寒くて換気することが少ないので、空気やニオイがこもりやすいです。ニオイは玄関と同じくらい第一印象に響くので、気を配りたいポイントになります。また、空気の乾燥やインフルエンザなどの感染対策を含めて、加湿をして空気の環境を整えることも来客を迎える家づくりの一つです。さらに、視覚的な演出として年末年始らしい花や観葉植物があると、季節を感じる空間で気分を高めてくれます。
片づけやすい生活環境のつくり方
年末年始は買い出しや人が増えることでモノが多くなり、どうしても散らかりやすい時期。いつでも人を迎えられる家にとって、片づけやすさは欠かせないポイントです。
散らかりにくい動線をつくる
モノが散らかる原因の一つが、動線の近くに収納場所がないことです。例えば、帰宅してからバッグや上着をしまう場所が遠いと、自然と本来の収納場所以外に置いてしまうことが多くなります。また、食材や日用品を買ってきても、収納場所がバラバラであることも散らかりやすい要因です。シンプルかつ最短ルートの収納場所を心がけるだけでも、片づけやすい家に変わってきます。
家族が片づけやすいスマート収納
片づけを習慣化するには、「家族全員が片づけやすい収納」が重要です。何よりも家族が収納位置を把握していることが大切で、意外と全員が把握していないケースがあります。家族が収納場所を把握していないと、知っている人だけで片づけをしなくてはいけません。使う人の近くに収納場所をつくり、細かく仕分けるケースなどは、ラベリングで項目を表示させると迷わずに片づけられる収納環境が整います。
物が増えるキッチン周りの収納
おせち料理やお酒のつまみなど、年末年始はなるべく料理を控えようと思っていても、なかなか思い通りにはいかないものです。普段は使わない食器を使うために、収納の奥から取り出すこともあるでしょう。キッチン周りのポイントは、とにかく「収納」です。年末年始のように荷物量が多くなる時期だけでなく、日用品のストックにも重宝するのが「パントリー」。収納を整理しやすく、取り出しや片づけもスムーズになります。
家事動線を整えて年末年始をスムーズに
年末年始は家にいる時間も多く、自然と家事の量が倍増するため、家事動線の良し悪しが疲れやストレスに直結します。お正月を気持ちよく迎えられるためにも、快適な動線づくりのコツを解説します。
調理が多くなるキッチン周りはスッキリ
大人数の料理をつくる機会が増えるので、キッチンを使いやすくスッキリさせておきましょう。作業スペースであるキッチンカウンターを片づけておくことも大切ですが、キッチンスペースの通路に物を置かず、幅に余裕をもたせておくことが重要です。通路がスッキリしていれば複数人で動けるため、ダイニングへの配膳もスムーズになります。
洗濯物も最短工程で完了
年末年始は、静かに過ごしていても洗濯物が増えます。「干す→取り込む→しまう」という一連の作業を、ストレスを減らしながらスムーズに進められると理想的です。洗濯物を取り込んで畳んだ後、クローゼットへの移動がラクだと負担を軽減できます。また、冬場は室内干しでも乾きにくいので、サーキュレーターがあると効果的です。
回遊動線で人の流れをスムーズに
年末年始のように人が集まるタイミングで、家事でバタバタするのはあまり印象がよくありません。来客にとって落ち着かない印象になってしまうこともあります。そこで大切なのが、人の流れをスムーズにする「回遊動線」です。キッチンに出入りする動線を複数確保すること、玄関からリビングまでの動線も家族と来客で分けられることが理想です。回遊動線をつくることで人の動きが重なりにくくなり、家の中の渋滞を解消してスムーズな環境が整います。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。



