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暮らし
住宅取得後の見えない支出と備え方について
「やっと夢のマイホームを手に入れた!」と思って安心するのはまだ早いかもしれません。
住宅取得後も、さまざまな支出が発生します。
どのような費用が、どれくらいかかるのかを予め把握しておくことが大切です。
中にはまとまった金額になるものもあるため、事前に想定して計画的に準備しておく必要もあります。
また、将来的な支出を減らす工夫も、住宅取得後に心地よく暮らすうえで重要なポイントになるでしょう。
今回は、住宅取得後に発生する“見えない支出”と上手な備え方についてご紹介します。

目次
住宅取得後にかかる支出と費用
住宅購入前は住宅ローンの支払いなど慎重に考えますが、住宅取得後にかかる費用は意外と忘れがち。それを見落としてしまうと思わぬ出費に困ることもあります。毎月の住宅ローン以外にかかる費用や、支出の内訳・計算方法について解説します。
引っ越し・家具費用
新居が決まったら、引っ越しや家具の購入にまとまった費用がかかります。最近は引っ越し費用が高騰しており、ファミリー世帯の引っ越しでは10万円以上になるケースも。3月や4月の繁忙期には、さらに高額になることも珍しくありません。また、住環境が変われば、カーテンや家具の新調が必要になることも多いでしょう。引っ越し費用を抑えるためには、閑散期を狙うなど、余裕を持った予算計画が重要です。
固定資産税
固定資産税は、土地や建物の所有者に毎年課せられる税金です。その年の1月1日時点の所有者が対象となり、住宅取得が1年の途中だった場合は、日割りでの算出となります。
【固定資産税の計算方法】
「固定資産税=課税標準額(固定資産評価額)×1.4%」
固定資産税は、固定資産評価額をベースに算出されるため、築年数と共に建物の価値が下がるため、基本的には年々税額が安くなります。ただし、再開発などで地域の地価が上がれば、土地の評価額が上昇し、税額が上がる可能性もあります。新築住宅を取得すると、3年間は固定資産税が半額になる特例措置が適用されます(3階建て以上は5年)。
都市計画税
都市計画税は、市街化区域にある土地や建物に課せられる税金です。都市計画法で定められた区域が対象となるため、物件の所在地が該当するか事前に確認しておきましょう。
【都市計画税の計算方法】
「都市計画税=課税標準額(固定資産評価額)×0.3%」
また、200㎡以下の住宅用地には評価額が1/3になる特例措置が適用されます(200㎡以上は2/3)。
不動産取得税
不動産取得税は、土地や建物を取得したときに1度だけ課される税金です。土地と建物それぞれに課税され、自治体によって計算方法が異なります。
【不動産取得税の基本的な計算方法】
「不動産取得税=課税標準額(固定資産評価額)×4%」
新築や中古、面積条件によって税額軽減を受けられる場合もあるため、各自治体の制度を確認しましょう。
火災保険
住宅ローンを利用する場合、多くの金融機関で火災保険の加入が必須となります。火災保険料は、建物の構造や補償範囲によって変動します。「火災保険」という名称ですが、火災以外にも水害や物損なども補償対象に含まれています。住宅を守るための基本的な備えといえるでしょう。
地震保険
地震保険は火災保険と異なり、加入必須の保険ではありません。火災保険に付帯して加入するのが一般的で、地震保険単体での契約はできません。任意の保険であるものの、昨今は地震リスクが高まっていることから、加入を検討する人が増えています。万が一の災害時への備えとして役立つことでしょう。
修繕・リフォーム費
一戸建て住宅ではマンションのような修繕積立金制度がないため、自分で修繕費を管理する必要があります。築年数とともに建物や設備は劣化するため、修繕することを予測しておくことが大切です。
【よくある修繕内容】
・外壁や屋根のヒビや破損
・壁紙やフローリングの傷み
・雨漏り
・内装の破損
・キッチンなどの設備故障
・給湯器などの交換
建物や設備の劣化は必ず起こるので、いつかは修繕が必要になります。修繕内容によって費用は大きく異なりますし、突然の修繕が必要になるケースも少なくないため、予算を確保するなど、対応できるように準備しておくと安心でしょう。
その他
住み始めて必要になる設備や工事もあります。例えば、セキュリティー強化のための防犯設備の導入やインターネット回線の工事、庭の整備、駐車場の設置など。住宅の立地や暮らし方によって必要な支出も変わるため、ある程度の余裕を持った計画が大切です。
住宅取得後に支出を抑える維持の仕方
住宅ローンの返済が始まる住宅取得後は、毎月の支出をなるべく抑えたいもの。維持費を抑えつつ、快適に住み続けるためのポイントを紹介します。
早めの修繕対応
修繕費用を抑えるために、「まだ直さなくていいかな・・・」と影響が出るまで直さないでいると、いざ修繕が必要になったときに費用がかさんでしまうことがあります。損傷が軽いうちに修繕することで費用を抑えることができます。それは建物の状態を長く良好に保つことにも繋がるでしょう。最終的な修繕費用の支出を抑えるために、早めの対応をおすすめします。
住宅ローンの繰り上げ返済
住宅ローンの繰り上げ返済をして、毎月の負担を減らす方法も。将来の金利負担や返済期間を短縮できます。ただし、無理して繰り上げ返済をすると、急な出費に対応できなくなるリスクもあるため、計画性を持って検討してください。なお、金融機関によっては、繰り上げ返済時に手数料が発生する場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
光熱費の削減
電気やガスの料金は年々上昇傾向にあり、家計を圧迫する要因の一つです。生活に必要不可欠なものなので、電気やガスを節約するにも限界はありますが、断熱性の高い住宅仕様やソーラーパネルを設置するといった対策で、光熱費を抑えることができます。ソーラーパネルの設置は初期費用がかかりますが、自治体によっては補助金が出ることもあるのでチェックしてみましょう。
住宅取得後の資金計画の仕方
住宅取得後にかかる費用は、毎年発生するものだけでなく、突発的な支出も含まれます。何の備えもないと、急な出費に対応できず困ってしまうこともあるでしょう。住宅取得後の資金計画の立て方について解説します。
計画的に家計に取り込む
毎年課される固定資産税や保険料といった支出は、支払う時期や金額の目安が立てやすい項目です。そのため、毎月の家計に予め組み込んで積み立てておくと支払いの際に慌てずに済みます。10万円以上のまとまった出費になることも多いので、毎月少しずつ積み立てておくと家計の圧迫を少なくして貯めることができるでしょう。
急な支出への準備
修繕や設備の更新は、突然必要になる場合もあり、まとまった費用がかかります。目安としては、築10年前後から本格的な修繕や設備の入れ替えが必要になる可能性が高まります。マンションであれば修繕積立金の支払いがありますが、一戸建て住宅では自分で管理しなければなりません。必要なタイミングに備えて、計画的に修繕資金の積立をしておきましょう。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。



