家づくり

光と風を取り入れた快適な住まいづくり

「明るい自然光が入る家」「通気性の良い風通りのある家」など、快適な住まいづくりには明るい「光」と気持ちの良い空気の「風」が大事です。
光と風が入りにくい環境で、暗く空気がどんよりした住まい空間になってしまうと、理想の快適な住まいとは言えません。
光と風は、日々の暮らし大きな影響を与えます。
今回は、光と風に関わる快適な住まいづくりについてご紹介します。

光と風を取り入れた住宅のメリット

光と風を取り入れた住宅は、具体的にどのような影響があり、効果的なメリットがあるのでしょうか。理想の住まいを実現する、「光の役割」と「風の役割」について解説します。

「光」がもたらす住宅6つのメリット

外から入ってくる「光」がもたらす住宅のメリットとして、以下のポイントが挙げられます。

・室内でも明るさを感じる

・光熱費削減の省エネ効果

・気分が明るくなる

・広さを感じる心理

・心地よさを感じる空間

・ストレス緩和や生活リズムの改善

「光」による一番大きな変化は、住まい空間を明るくできること。たっぷりの採光で室内が明るくなると、空間を広く見せることができ、精神的にも気持ちの明るさや心地良さにつながります。視覚によるメリットだけでなく、住まい空間が明るくなることで電気代など光熱費を抑えられることにもなります。



また、光が入ることで夜明けと共に目覚めて、人間本来の睡眠の質の向上をしてくれることも可能です。生活リズムが整うことで、ストレス緩和や健康的な暮らしを実現できるでしょう。例えば、物件を選ぶ際に方角を気にしますが、南向きが人気と聞いたことはありませんか?南向きの日当たりがよく、光の明るさが室内に1番入りやすい方角だからです。そのため、南向きの物件は他の方角の物件よりも高く販売されることが多く、日が当たりにくい北向きの物件はその逆となる傾向があります。そのように価格差が出るほど、光の明るさによる影響は大きく、快適な住まいに必要不可欠なポイントなのです。

「風」がもたらす住宅4つのメリット

空気の入れ替えをする「風」がもたらす住宅のメリットには、以下が挙げられます。

・湿気の解消

・カビやダニの予防

・ニオイの軽減

・空気の入れ替えで清潔

「風」によって住まいの風通りがよくなり、通気性の良い環境を得ることができます。通気性の良さは、空気を入れ替えて健康的に保つことができるため体調管理や衛生面にも良い影響があります。例えば、湿度の高い環境は、カビやダニの原因になり体調も崩しやすくなりがち。風通りが良ければ、湿度が溜まってしまうことも解消でき、同時にニオイの軽減も可能に。コロナ禍のようにウイルス感染が流行ったときも、空気の循環に欠かせない「風」の力には大きな役割がありました。通気性によって住宅そのものも良い状態で維持しやすくなるので、家づくりの際に気にしておきたい大切なポイントです。

光と風が入る住まいづくりのポイント

メリットの多い「光」と「風」が入る快適な住まいづくりは、工夫しながらバランスよく取り入れなくてはいけません。光と風が入る住まいづくりの代表的なポイントは5つあります。

・窓の設置に工夫する

・仕切りや階段の工夫

・中庭やテラスの設置

・リビングを2階にする

・吹抜けをつくる

それぞれの項目によって、どのような影響があるか解説します。

窓の設置に工夫する

窓の数を増やしたり大きな窓を設置すると、自然光の入りや風通りが良くなり、明るさや通気性のメリットが多くなります。日当たりの良い南側に窓を設置すると、光が多く入る住まい環境が実現可能です。

間取りの仕切りや階段の工夫

室内に広く光や風が行き届くようにするために、間取りの仕切りや階段の配置に気を付けることも大切です。自然光が入っても、間取りを仕切る壁や階段が邪魔になり明るさが広がらず勿体ないケースがあります。室内の見渡しがよい空間であるほど明るさや風通りが行き届く住まいづくりができるでしょう。

中庭やテラスの設置

中庭やテラスがあると、明るい光が入りやすく通気性の良い家づくりがしやすいです。家の中央に中庭を設置することで、接している複数の部屋に明るさと風を届けられます。また、テラスがある面は大きな窓を設置しやすく、光と風に加えて、ガーデニングされた自然空間を見て楽しめる環境づくりが可能です。

リビングを2階にする

リビングは家族が集まる場所なので、少しでも明るく通気性の良い環境が理想です。隣接した建物がある場合、リビングが1階だと光や風通りの障害となることもあります。そのような場合は、リビングを2階に設置することで光が入りやすく通気性の良い条件を実現できます。

吹き抜けをつくる

天井が高い吹抜けは、開放感があって空間そのものを広々と演出できます。吹抜けがあれば高い位置にも窓を設置でき、自然光を取り入れられます。室内の空気も循環しやすく、吹抜けによって快適な住まい空間にもたらされるメリットは多いでしょう。

光と風を取り入れた住まいづくりの注意点

光と風が入る住まい環境が叶っても、「こんなはずじゃなかったのに・・・」と後悔しないように注意したいポイントがあります。自然光や通気性を意識し過ぎてしまったが故に、失敗してしまう例もあるので気を付けましょう。代表的な失敗例のパターンを解説します。

家具の配置がしにくくなる

明るい自然光や風通しを良くするために、大きな窓を設置するケースが多いです。窓が大きいと開放感があり、気持ちの良い印象になりますが、窓があるところには家具が置きにくくなってしまいます。一番良いところに窓を設置してしまい、「希望の場所に家具が置けなくなってしまった・・・」という失敗例もあるので注意しましょう窓の設置場所を最優先にするのではなく、家具などの配置をシミュレーションした上で、バランスを見て検討することがおすすめです。

夏場の暑さが強くなる

光がたくさん入れば、「自然光が入って部屋の中が明るい」「冬場もポカポカあたたかい」住まい空間づくりができます。しかし、日当たりが良い反面、夏場は部屋の中が暑くなりやすくエアコン効率が悪くなってしまうデメリットもあります。日当たりの良い南側だけでなく、夕方に日が入る西側も要注意。夏場の西側は夕方に強い西日が入り、湿度も高くなりやすいので、ジメジメした不快な暑さになりがちです。また、眩しすぎて「結局カーテンを閉めている」という失敗例もあるので気を付けましょう。

風の流れを意識しよう

大きな窓があれば必ず風通りが良くなるという訳ではありません。風の通り道には、風が入ってくる入口と出ていく出口が必要です。そのため、出口となる窓がないと、入ってきた風が滞留してしまい空気の循環ができません。玄関のドアを開けて風の出口を設ける方法もありますが、セキュリティーやプライバシーの面でもおすすめできる方法とは言えません。また、暑い空気を循環させたいときは、小さな窓でも構わないので高い位置に設置すると効果的です。

監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

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