- TOP
- こんなこと知りたかった!「暮らしと家づくり」コラム
- 注文住宅の購入にかかる期間は?流れや期間を解説します!
家づくり
注文住宅の購入にかかる期間は?流れや期間を解説します!
目次
注文住宅でできること
注文住宅は、自分の希望に合わせた家づくりができる、自由度の高さがメリットです。注文住宅で、特に希望を取り入れたいポイントは4つ。
・住みたい土地
・希望の間取り設計
・新しく快適な設備
・安心できる耐震性
それぞれのポイントごとに、注文住宅でできることを解説します。
土地選び
マンションや建売住宅は、不動産会社が購入した土地に建物が建ちます。自分が気に入った土地で物件が見つかれば良いのですが、タイミングよく希望の物件を見つけることは簡単ではありません。注文住宅は、自分自身で土地を探すことから始められるので、周りの生活環境を考慮して自由に決められます。日当たりや静かな住宅街、子どもの通学区、駅への近さなど条件を絞って決めましょう。
間取り設計
注文住宅であれば、階数はもちろん3LDK、4LDK、ワークスペースなど間取りを自由に設計できます。十分な土地の広さがあれば2階建て、土地面積が狭ければ3階建てにして生活空間を保つことも可能です。また、間取りの広さも、ライフスタイルに合わせてスペースの使い方が調整できます。
(例)
・キッチンをオープンキッチンにして作業スペースも広く取りたい
・リビングとダイニングは同じ空間だけど、段差をつけて区切りたい
・オンライン会議ができるワークスペースをつくりたい
・将来子ども部屋で使える、フリーの部屋をつくりたい
家族のライフスタイルや将来の生活イメージを見越して快適に過ごせる間取り設計をしましょう。
設備
住宅設備は年々進化しており、5年前の設備と最新設備では、機能性やデザインも異なります。気に入った新しい設備で整えられるのも注文住宅の大きなメリット。また、機能性にこだわりがないのであれば、設備のスペックを落としてコストダウンすることも可能です。このようなコスト調整ができるところも注文住宅の特徴になります。
耐震性
地震の心配が絶えない日本。いつ来るかわからない地震に備えて、耐震性を強化できることも注文住宅ならではのポイントです。耐震性を表す「耐震等級」は1~3まであります。耐震等級が高いと地震によるダメージが少ないだけでなく、住宅ローンや地震保険で優遇になるケースもあります。
注文住宅購入までの流れ
初めての注文住宅はわからないことが多くて不安になることも多いでしょう。建売住宅やマンションの購入とは違う流れになります。注文住宅の大まかな流れは以下の8段階。
1.住宅イメージと予算決め
2.土地探し
3.建築会社探し
4.間取り設計・見積り
5.住宅ローン仮審査
6.工事契約・住宅ローン本審査
7.工事着工
8.引き渡し
それぞれの段階ごとに詳しく解説します。
1.住宅イメージと予算決め
まずは、「こんな家」で「これくらいの費用」でという住宅イメージと予算が決まらないとスタートができません。住宅のイメージは、いろいろな物件を見たり、SNSで情報を探したりすることで、理想の住まいのイメージができるでしょう。そして、予算を決めるときは、毎月の支出に関わるので無理のない計画が大切です。現在賃貸で家賃を支払っている場合は、家賃を基準にして予算を決めるとイメージしやすいでしょう。
2.土地探し
希望条件に合った売りに出されている土地は、たくさんあるわけではありません。こだわりが強い場合は、根気が必要になることもあります。まずは、希望のエリアの土地価格の相場を掴みましょう。希望の条件と予算のバランスを見ておくことと、不動産会社に土地が出てきたら連絡をもらうようにしておくのも一つの方法です。
3.建築会社探し
希望の土地を見つけると同時に、家を建てる会社探しを始めます。中には土地探しも合わせて依頼できる会社もあるので、希望の土地が見つかれば探す負担も減らせます。ビルダーの選び方は、モデルハウスなどを見て、自分の好みのデザインを得意としている会社に問い合わせることが多いでしょう。また、それぞれの会社で費用の掛かり方も違うので、デザインや予算を始め、口コミなども見ておくと安心です。
4.間取り設計・見積り
建てる会社が絞られてきたら、見積もりを依頼します。見積もりのときには、イメージしている間取り設計や取り入れたい設備を伝えましょう。判断基準となるのは、見積もりの価格だけでなく、保証期間やアフターサービスなども含まれます。見積もりの際には、追加でかかる可能性がある項目も先に確認することがポイントです。土地の状態によっては、地盤改良工事が必要になることもあります。
5.住宅ローン仮審査
土地や建設会社が決まり、納得できる見積もりまで済んだら、やっと住宅ローンの仮審査です。金融機関によって金利などの条件が異なるので、複数社に仮審査を依頼するのがおすすめ。仮審査までは、ある程度予算が見えた時点で早めに進めておくとスムーズです。
6.工事契約・住宅ローン本審査
細かな仕様や条件、金額などが決定したら工事請負契約を交わします。契約前には、市町村や民間評価機関に建設工事の申請が必要です。建設許可が下りたら最終的な住宅ローン審査に入り、本審査を通してから金融機関との契約が完了します。
7.工事着工
住宅ローンの本審査が通ったら、ついに建築工事着工です。工事前には騒音が出るため、近隣の人に挨拶をしておきましょう。また、定期的に建設現場を訪れて、作業業者とのコミュニケーションや作業の様子を確認しておくことも大切です。
8.引き渡し
建物が完成したら、すぐに引き渡しが行われるわけではありません。市町村や民間評価機関で審査を受けて、申請通りの建物になっているかの確認が入ります。問題がなければ、建物や設備の不具合を確認して引き渡しとなります。
注文住宅購入までの期間
住宅購入までの期間は、「住宅イメージと予算決め」から始まり、8ヶ月から15ヶ月くらいかかることが多いとされています。建築自体は4ヶ月程度で終わることが多いですが、土地探しやデザイン、間取りを決める部分で時間を要します。土地がすでに決まっている場合は、大幅に期間を短くできるでしょう。
注文住宅購入までのスケジュールを短くするポイント
注文住宅購入までの期間を短くするには、以下のポイントに気を付けましょう。
・購入したい時期を決めて逆算する
・土地探しは期間を決める
・住まいのイメージを家族でしっかりと話し合う
・希望条件の優先順位を決める
まずは期間を決めることが大切です。仮に、決めた期間までに間に合いそうでなければ、その段階で再度調整しましょう。注文住宅を購入するとなると夢が膨らみ、いろいろな条件が出てくるものです。家族間で話し合い、住まいのイメージ像をまとめておくとスムーズに進められます。そして、自由度の高い注文住宅とは言え、土地の条件や予算の都合でどれを優先するか選択をしなくてはいけないこともあります。条件によって優先順位を決めておくことも、スムーズな進行ができるポイントです。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。