家づくり

注文住宅で使用する材料を考えよう!失敗しないためのポイントを解説します!

注文住宅は、間取り設計や土地選びだけでなく、使用する材料を決めることも大切です。
住宅で使う素材は、外壁、屋根、床、壁など、場所によって材料の選び方が変わってきます。
材料それぞれで特徴があり、選択肢も多いので悩むことも多いです。
今回は、注文住宅で使用する材料や、失敗しないためのポイントをご紹介します。
これから注文住宅の計画をする人は、ぜひ参考にしてみてください。

注文住宅を建てるときに材料を選ぶ場所

注文住宅は、土地選びから住宅のデザイン、設備などが選べて、素材を選ぶことも注文住宅ならではのポイントです。住宅で材料選びをする代表的な場所は以下の4つ。

・外壁
・屋根
・床
・窓

その他にも、壁紙クロスや天井、ドア、キッチンの天板、浴室など、材料を選ぶ場所はたくさんありますが、注文住宅の材料選びで住宅に大きな影響がある4箇所について解説します。

外壁の材料

外壁材料は住宅の寿命にも関わる大切なポイントであり、定期的な清掃やメンテナンスも欠かせません。外壁は外から見える場所なので、機能性や耐久性だけでなく、色やデザインといった見た目も気になります。主な外壁材料は6種類です。

・サイディング:金属製・木質系・窯業系といった種類があり、デザインの種類が豊富なことと、断熱性やメンテナンスがしやすい特徴があります。

・ガルバリウム鋼板:耐久性が高く、住宅の寿命アップにも優れているのがガルバリウム鋼板です。軽量な上に耐震性の強度が高いので住宅の材料に最適で、メンテナンス費用も抑えられる人気の外壁材料です。

・タイル:タイルは硬い材料なので、耐久性にも優れてメンテナンスの手間も少ないです。タイルは雨を吸水しないので住宅への悪影響を軽減できます。ただし、タイルは土と石からできているので、衝撃によってヒビ割れしてしまうこともあるので注意しましょう。

ALC:耐久性、耐震性、防火性、断熱性に優れているALC材料。高機能な外壁材料として重宝されており、メンテナンスをしていれば張り替える負担もありません。

屋根の材料

屋根材は外壁と同様に、天候の影響を受けやすく住宅寿命に関わる場所です。小まめにメンテナンスがしづらい場所なので、耐久性や防水性などに気を付けたい場所になります。主な屋根材は4種類です。

・化粧スレート:人工スレートやコロニアルと呼ばれることもあり、セメントを材料としている板状のもので、住宅で採用されることが多い屋根材です。施工費用が安く耐震性が高いメリットがありますが、割れやすいデメリットもあります。

・ガルバリウム鋼板:アルミニウムや亜鉛などを使用したガルバリウム鋼板。外壁の材料としても人気があり、錆びにくい、傷つきにくい、防水性が高いといったメリットがあります。費用が抑えられることもあり、多くの住宅で使用されている屋根材です。

・アスファルトシングル:耐震性や耐久性の高い特殊なシート状の屋根材です。ガラス繊維とアスファルトを使い、表面に石を吹きかけています。デメリットとしては、表面の石が取れやすく、カビやコケが生えやすいのでメンテナンスが難しいです。

床材の素材

床材は日頃の生活にも大きく関わるため、見た目はもちろん利便性にもこだわりたいところです。選択肢が多いのでお部屋の雰囲気や、生活の用途に合ったものを選びましょう。主な床材は5種類です。

・フローリング:フローリングは、多くの住宅で使用されている一般的に馴染みのある床材になります。木の温かみや素材感を活かすことができ、強度も高くインテリアにも馴染みやすいです。天然木の美しさを活かした「無垢」、デザインや防音性、床暖房対応など柔軟に使える「複合」があります。

・クッションフロア:クッションフロアは、塩化ビニル材料で作られ、クッション性のある柔らかい質感です。コストが安く、防水性があるのでメンテナンスがしやすい特徴があります。ペットがいる部屋で足を傷めにくくするために、クッションフロアが使用されることも多いです。質感が落ちるのでインテリア性には欠けます。

・タイル:タイルは、陶器や合成樹脂で作られているものが多く、耐久性があり見た目にもデザイン性や高級感が出せます。汚れもふき取りやすい材料なので、水まわりや玄関といった場所にも最適です。ただし、クッション性や防音性が劣るため、過ごす時間の多いリビングやダイニングには不向きでしょう。

・カーペット:カーペットの材料は、ポリエステルやウール、アクリル、ナイロンなどさまざまです。肌触りがよくクッション性があるため、快適に過ごせる特徴があり、小さな子どもや高齢者、ペットがいる家に向いています。ただし、水拭きがしにくいので、汚してしまったときの掃除やメンテナンスが大変です。ホコリが溜まりやすくダニの原因にもなるので、小まめな掃除機掛けが必要になります。

・畳:和室を取り入れるならば畳が欠かせません。肌触りの良さやクッション性、イグサの香りが畳の良さを感じます。現在は畳の種類も豊富で、和モダンでオシャレな畳もあります。掃除やメンテナンスが難しいデメリットがあるので、劣化してきた場合には交換が必要です。

窓の素材

窓の素材選びは、ガラス部分とサッシ部分があります。断熱性を重視したもの、防火性やプライバシー性など、ガラスの質や構造によって特徴が異なります。主な窓ガラスの材料は3種類です。

・フロートガラス:一般的で一番スタンダードな窓ガラス。透明性があり、どこでも取り扱っているためコスト面でも安く抑えられる種類です。

・網入りガラス:ガラスにワイヤーが入っている、火災に強いガラスです。割れたガラスもワイヤーに引っ掛かって残るため、火の侵入を防ぐことができます。

・ペアガラス:2重にガラスを組み合わせた複層ガラスとも呼ばれ、防犯、防音、断熱に効果的です。ガラスとガラスの間に特殊フィルムを挟むことができ、防犯や断熱などをより強化できます。

住宅の材料選びで失敗しないポイント

住宅の材料選びで失敗しないためには、長年住むための耐久性とメンテナンス性を考えましょう。いくら見た目がよくても、メンテナンスがしにくいものや、耐久が弱く劣化しやすいものは、結果的にコストがかかる原因になります。最初の導入費だけでなく、住み続ける上での維持費や将来的な交換費用まで考えて材料選びができると良いです。また、地域の環境や気候によって、最善の材料が変わってくることもあります。住宅寿命や住まいの快適性にも関わるので、材料の特徴を理解して選ぶことが大切です。

監修 一級建築 代表取締役 原 康人氏

株式会社三建コンサル

個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として皆様のお役に立てるよう努めています。

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