暮らし

快適な在宅ワークのためのホームオフィス設計のポイントや注意点について解説!

コロナ禍をきっかけに在宅ワークを取り入れている企業が増えています。
通勤時間の大幅な軽減にもなり、働き手としてのメリットも大きいですが、
その一方で、在宅ワークとなるとオンライン会議ができる場所や、仕事の集中できる環境が必要になります。
このようなホームオフィスをつくる設計に苦労している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ホームオフィスは小さなスペースでも実現可能ですが、日常生活との境界線が大切です。
今回は、快適な在宅ワークを行うための、ホームオフィスをつくるポイントをご紹介します。

在宅ワークがしやすいホームオフィスのポイント

在宅ワークをする場所は、日常生活のスペースと混在してしまうと、仕事に集中できず生産性の低下になりかねません。快適に在宅ワークができるホームオフィスのポイントを解説します。

快適な温度が保てる環境

「暑い」「寒い」という場所ではなく、エアコンで快適に過ごせる温度が保てる環境であることが大切です。快適な温度環境は、暑くて不快になることや、寒くて縮こまってしまうことなく仕事に取り組めるでしょう。

仕事に集中できる環境

家にはテレビや音楽、お菓子など、仕事の集中力を妨げるさまざまな誘惑があるものです。ホームオフィスの環境をつくるときは、ワークスペースにはできる限り誘惑となる要素を減らしましょう。

デスクの整理整頓

家にはいろいろなものがあるので、自分の趣味のものや気が散るものはデスクに置かないようにしましょう。常にキレイな状態で整理整頓しておくことは、オフィスのデスクと同様に生産性の向上に繋がります。

自然光が入る環境

暗くて閉鎖的な空間や、照明だけの空間は目の疲れを感じやすく、ストレスも多くなりがち。なるべく窓のある部屋で、自然光を取り入れることが好ましい環境となるでしょう。窓のある部屋が難しい場合は、休憩時間は明るい部屋で過ごすなどの工夫をしてください。

長時間の作業がラクな椅子

在宅ワークで意外と重要なアイテムとなるのが椅子。パソコン作業はどうしても長時間座っている時間が長くなります。快適な椅子でないと、お尻や腰、肩が痛くなり仕事が捗りません。快適な在宅ワークの椅子選びは以下のポイントが大切です。

・椅子の高さ

・腰部分のフィット感

・体に合ったシートの奥行き

・頭を支えるヘッドレスト

・腕の負担が軽減できるアームレスト

・リラックスできるリクライニング仕様

疲れやすい椅子だと、ソファーなどに移動しがちですが、集中力が欠けてしまうので、快適な姿勢を保てる椅子を選ぶことを意識しましょう

椅子とデスクのバランス

椅子の仕様だけでなく、椅子とデスクのバランスも重要です。高さのバランスが合わないと、肩・背中・腰への負担が大きくなってしまいます。キーボードやマウスを操作するときの姿勢、モニターへの目線なども気を付けて調整するように心掛けましょう。

ホームオフィスはデスク環境に要注意

ホームオフィスでは、デスク環境を整えることが基本です。オフィスデスクの場合でも同じことが言えますが、仕事を効率よく行うためにどのようなデスクの状態にすべきかポイントを解説します。

清潔で広々と使う

ゴチャゴチャしたデスクは、仕事にプラスになる状態とは言えません。清潔にスッキリとしたデスクにすることで広々と使えますし、書類を広げても見やすく、埋もれて探す手間もありません。デスクを清潔に保つことで、仕事の効率化を図ることも可能です。

収納スペースがあると便利

オフィスでは、書類の整理がしやすい環境が整っていますが、ホームオフィスも書類の整理がしやすいように収納スペースを確保しなくてはいけません。ペーパーレス化が進んでいますが、紙ベースで確認や処理することも多いので、ファイリングして保管できるようにしておきましょう。

快適なホームオフィスをつくる流れ

前述のポイントを元に、快適なホームオフィスのつくり方や流れについて解説します。ホームオフィスづくりは決めることが多いので、流れを組んでから進めていきましょう。順序に沿って決めていくことで、無駄のないホームオフィスづくりができます。ホームオフィスをつくる主な流れは以下の通りです。

①  ホームオフィスの使用をイメージする

②  適正なワークスペースを決める

③  レイアウトや間取りを決める

④  椅子やデスク、Wi-Fi環境などを揃える

4つの段階の中で、初めのイメージが環境つくりを大きく左右します。

ホームオフィスの使用をイメージする

どれくらいの規模のワークスペースにするのかによって、環境を整える準備も変わってきます。そのため最初のイメージづくりが重要で、思い描いているホームオフィスの希望をあげましょう。その希望の中から理想と現実を見出して、ホームオフィスのイメージをつくっていきます。

適正なワークスペースを決める

ホームオフィスで描いているイメージから、適切なワークスペースを見出します。広い方が望ましくても、その分ほかの住空間に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあります。居住面積とのバランスを考えて、適正なワークスペースを決めていきましょう。

レイアウトや間取りを決める

間取りやレイアウトは、省スペースでも無駄なく配置することがポイントです。レイアウトはいくつかのパターンが主に決まっており、スペースに配置しやすいものを選びましょう。リビングに設置する場合は、間仕切りや可動式の間取りをどのようにするかが大きなポイントです。よくあるレイアウトの一例。

・壁沿いにデスクを配置

・壁のコーナー部分にデスクを配置

椅子やデスク、Wi-Fi環境などを揃える

ワークスペースやレイアウトが決まったら、椅子やデスクなどの必要アイテムを揃えてネット環境なども揃えておきましょう。

ホームオフィスにあると嬉しいアイテム

ホームオフィスで仕事を効率よくこなすために、あると便利なアイテムがあります。予算やワークスペースに余裕がある場合は、取り入れてみましょう。

ヘッドホン

集中して仕事をする環境にするために使えるのがヘッドホン。音楽を楽しむだけであればイヤホンでも十分ですが、ヘッドホンであれば周りの音をシャットダウンすることも可能です。特に周りが騒がしい環境や、集中力を高めたいときには重宝します。

加湿器・空気清浄機

エアコンはもちろんのこと、空気清浄機や加湿器も忘れてはならない存在です。仕事の効率化だけでなく、健康面にも配慮した環境づくりも大切にしましょう。

エルゴノミクス

長時間のパソコン作業がしやすいように、エルゴノミック(人間工学)なチェアやマウス、キーボードを選びましょう。首や肩に疲労を感じる人も多いので、目の高さで作業ができるようにモニタースタンドを用意するのもおすすめです。

ケーブルオーガナイザー

ホームオフィスをキレイにするために、さまざまな機器のコードをまとめるケーブルオーガナイザーがあると便利です。ケーブルがゴチャゴチャしている状態は掃除もしにくく、あまり気持ちの良いものではありません。キレイな環境はモチベーション維持にも繋がるので、整理整頓に活用してはいかがでしょうか。

監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

他の記事を読む