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家づくり
子育て中の親が住宅選びで考慮すべきポイントを紹介!
目次
子育て世帯が快適な家づくりのポイント
「子育てがしやすい家ってどんな家?」とイメージしづらい方は、ポイントごとに考えてみましょう。特に意識したい家づくりのポイントは8つ。
1.家事の最中も子どもに目が届く
2.子どもとコミュニケーションがとれる
3.子どもの成長に合わせて変化できる
4.家事がスムーズにできる
5.汚れに対応できる素材を選ぶ
6.収納力の充実
7.広めの玄関
8.家族が集まれるリビングスペース
それぞれのポイントをイメージしやすいように解説します。
家事の最中も子どもに目が届く
子どもから目を離した隙に、口に何かを入れてしまったり、危ないものを触ってしまったりなど、いつ危険な状況に陥るかわかりません。不測の事故が起きないためにも、家事をしながらでも子どもが目に届く環境が理想です。例えば、キッチンからでも目が届くレイアウト、洗濯をしながらでも子どもの様子がわかる環境だと安心感が高いでしょう。
子どもとコミュニケーションがとれる
子どもが大きくなると、親とのコミュニケーションが取りにくくなります。帰宅後、玄関から自分の部屋に直行できる間取りだと、よりコミュニケーションを取りづらくなってしまいます。リビングを通って子ども部屋に行く動線を確保したり、子ども部屋は完全個室にするのではなく、スキップフロアにして空間を区切って設けるなどがおすすめです。
子どもの成長に合わせて変化できる
子どもの成長は早いので、変化に対応できる家が理想です。将来を見据えて計画すると、家での過ごしやすさが長く保てます。可変性のある間取りにしておくと、子どもが大きくなって自分の部屋を持ちたくなったときに柔軟に対応可能です。
家事がスムーズにできる
子育てに関係なく、家事がスムーズにできる動線は魅力的なポイントです。特に子育て世帯は時間に追われることも多く、効率よく家事をこなしたいもの。家事の負担を少しでも軽減することで、体力や時間の有効活用にも繋がります。スムーズな家事動線以外にも、便利な設備や家電に頼るのも1つの方法です。
汚れに対応できる素材を選ぶ
子どものうちは飲み物やお菓子をこぼすなど、何かと部屋を汚してしまうことが多いです。床や壁紙はなるべく汚れを落としやすく、キズのメンテナンスがラクな素材を選びましょう。床は耐水性やクッション性があると、汚れやキズの対策もできます。
収納力の充実
子どもの成長とともに、物もどんどん増えていきます。幼い頃の思い出の品々もなかなか捨てづらいものです。収納スペースは余裕を持って間取りを設計しましょう。室内の収納スペースだけでなく、玄関のシューズクローゼットやトランクルームがあると、外で汚れたおもちゃや遊び道具がしまいやすいです。
広めの玄関
子どもが小さいうちは靴の脱ぎ履きも親の手が必要です。狭い玄関だと窮屈で大変なので、少し広めの玄関がおすすめ。広さに余裕があれば、ベビーカーを置くこともできます。
家族が集まれるリビングスペース
家族団らんを楽しむリビングは、子育て世帯にはより重要な空間です。リビングが過ごしにくい環境だと、家族間で子育てを共有する場を持ちにくくなってしまいます。子どもと親だけでなく、親同士の子育てに関するコミュニケーションの場として、集いやすいリビングがポイントです。
子育てしやすいおすすめの間取り設計
子育てに快適な家づくりで、取り入れると便利なおすすめの間取り設計をご紹介します。間取りや設備に工夫をすると、あらゆる面で過ごしやすい家づくりが可能です。キッチンや収納のスペース、住まい空間をつくるのに便利な設計など参考にしてみてください。前述で解説したポイントが当てはまる、利便性の高い間取り設計です。
オープンキッチン・カウンターキッチン
オープンキッチンやカウンターキッチンであれば、料理の作業をしながら子どもの様子を見ることが可能です。子どもに目が届くだけでなく、会話がしやすいところも良いポイント。明るい印象のキッチンで、子どもも寂しくならないダイニングキッチンの空間になります。
土間
広い玄関にも関連しますが、玄関に土間のスペースがあると、汚れやすいベビーカーやおもちゃ、アウトドア用品の収納ができます。子どもの遊び道具は、泥や土をつけて帰ってくることが多いです。そんなときに土間があると、汚れを気にすることなく収納できます。また、土間であれば汚れても水洗いができて掃除がしやすいので、玄関まわりのスペースに余裕があれば取り入れたい便利な空間です。
小上がり
1つの空間の中で、区切りをつけたいときに便利なのが「小上がり」です。同じ空間内でも、床に段差を設けることで違う空間という認識になります。子どもに目が届き、コミュニケーションも取りやすいうえに別の部屋がつくれます。
可動式レイアウト
間仕切りを動かしてレイアウトを変えられる「可動式レイアウト」は、間取りの変更が手軽にできます。子ども部屋が必要になったときなどにコストを掛けずに対応可能なので、変化に対応しやすく利便性の高い設計です。
子育てを中心にした家づくりの注意点
子育てしやすい家づくりは、子ども中心になり過ぎることで注意点もあります。スペースの活用や設備の使い方にも気を付けましょう。
使わなくなるスペースに注意
子ども中心に部屋や収納スペースをつくってしまうと、子どもが成長した後に使わなくなるデットスペースとなる可能性があります。さまざまなケースを想定して家づくりを考えましょう。ゆくゆくは子どもが成長して家を出た後に、部屋や収納スペースが空きます。そのときに無駄な空間にならないよう、いろいろなパターンの活用方法を考えておくと安心です。
キッチンの侵入に注意
子どもに目が届きやすいオープンキッチンやカウンターキッチンは、子育てしやすい家づくりにおすすめですが、子どもがキッチンに入りやすいことは注意したいポイントでもあります。包丁など危ないものもあり、興味本位でコンロの火をつけてしまうことなども考えられます。誤って子どもがケガをしないように、対策をしておくことが大切です。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。