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住宅のセキュリティって何をすればいいの?セキュリティ対策について解説!

住宅を購入する際の重要なポイントの一つが、住宅のセキュリティです。どれだけ高額な住宅であっても、住宅セキュリティが十分でないと犯罪の被害に遭ってしまう可能性もあるので注意が必要です。この記事では、防犯のためにできる住宅のセキュリティ対策について解説していきます。

現状の住宅侵入犯罪について

マイホームで安全に暮らすために特に注意したいのが住宅侵入犯罪です。ここからは住宅侵入犯罪について解説します。

住宅侵入犯罪はどの程度あるのか?

住宅侵入犯罪は日本国内でも毎年多く発生しています。住宅侵入犯罪の中でも特に多いのは、窃盗を目的にした侵入犯罪で、2019年には28千件以上の侵入窃盗犯罪が国内で発生しています。

住宅侵入犯罪の種類とは?

住宅侵入犯罪は複数の種類があります。住宅侵入犯罪の中でも特に多いのは空き巣。住人がいない時を狙って住宅に侵入するタイプの犯罪です。こうした方法で犯罪を行う窃盗犯が多いのは、人が誰も家にいない時の方が犯罪が成功しやすいからです。空き巣は窓ガラスを破壊して内部に侵入することが多いですが、それ以外の方法で建物内に侵入することもあります。空き巣が家にいる時に帰宅すると、空き巣と出会ってしまうこともあるので、室内に異変を感じた時には注意が必要です。
住宅侵入犯罪は、非常に短い時間の間に行われることもあります。ゴミを出すために住人が外に出た時を狙って侵入犯が自宅に侵入することもあります。このような方法で犯罪が行われることがあるのは、すぐに家に戻ってくる場合に住人が鍵をかけずに外出することがあるからです。住人が油断をしているわずかな隙を狙ってこうした犯罪が行われています。
住人が家の中にいる場合にも、侵入犯は自宅に侵入することがあります。このタイプの犯罪は夜間に行われることが多いです。夜間は侵入中に人に見られる可能性が少ないので、侵入犯にとっては有利だからです。住人が寝ていることも侵入犯にとっては都合が良いことで、朝起きた時に初めて盗難の被害が発生していることに住人が気づくことも珍しくはありません。



住宅セキュリティ対策について

住宅侵入犯罪などの被害に遭わないようにするためには、日ごろから住宅の防犯意識を高めることが重要です。さまざまな対策をとることができますので、ここからは住宅の防犯のためにできる効果的な対策についてご紹介します。

ディンプルキーを用いて防犯を高める

住宅セキュリティ対策として効果的な方法の一つとして、ディンプルキーの採用があります。ディンプルキーは鍵の表面に複数の凹凸が付けられていて簡単にはピッキングができないようになっています。鍵を開ける時間がかかるため、侵入犯が途中で諦めることが多いので侵入の被害を防ぐのに有効です。このようなメリットからディンプルキーを自宅に採用する家庭は増えています。
また、ディンプルキーは多額の費用をかけずに防犯ができるセキュリティ対策としても人気です。2万円ほどの予算で鍵をディンプルキーに交換することができます。簡単に鍵を複製できないタイプのディンプルキーも販売されているので、こうした製品を使用すれば更に効果的な防犯対策となるでしょう。

防犯カメラや防犯ステッカーを使用する

防犯カメラの設置も、住宅の防犯対策として有効な方法です。防犯カメラを自宅に設置することのメリットは、万が一自宅に侵入された場合でも証拠を残せることです。防犯カメラの映像を分析して犯人を特定できることもあります。防犯カメラに映ることは侵入犯にとっても大きなリスクがあるので、犯罪を諦めさせる抑止力効果も期待できるでしょう。低価格で購入できる防犯カメラも販売されているので、多くのお金をかけずに自宅に設置することも可能です。
防犯ステッカーの貼り付けも防犯対策としてある程度の効果が期待できます。防犯ステッカーを貼っている住宅は防犯意識が高いと印象づけるので侵入犯も避けることが多いようです。



ホームセキュリティに加入する

自宅のセキュリティ対策の中でも特に効果的なのは、ホームセキュリティに加入する方法です。ホームセキュリティとは、警備会社が提供している住宅用のセキュリティサービスのこと。セキュリティのプロに防犯対策を依頼し、効果の高い安全対策をとるのも一つの方法でしょう。最新セキュリティシステムを導入しているセキュリティ会社もあるので、犯罪の被害に遭う可能性をできるだけ少なくしたい人にもおすすめできます。
ホームセキュリティサービスの会社では、さまざまな防犯対策を提供しています。例えば、自宅に不審者が侵入した際にすぐに通報するシステムもあります。扉の開け閉めなども防犯システムを使って検知できるので、住人が寝ている時にも防犯対策ができます。防犯システムを自宅に設置すれば長期間自宅を留守にする場合も安心感があるでしょう。不審が通報されればスタッフが駆けつけてくれるサービスもあるので、併用すれば更にセキュリティ対策を強化できます。

自分でできる防犯対策について

住宅の防犯対策は、住人が自分ですることもできます。効果的な防犯対策をするために重視すべきは、侵入犯に犯罪を止めさせることができるような環境を整えることです。ここからは防犯対策をする時の重要なポイントについて解説します。

侵入に時間がかかる仕掛けを考える

効果的な防犯対策の一つは、住宅に侵入するまでに多くの時間がかかる仕掛けの設置です。侵入する時間がかかりそうな住宅は侵入犯が避けることが多いのがその理由です。侵入するために5分以上の時間がかかる住宅は、多くの侵入犯が侵入を諦めるというデータもあります。鍵の数を増やしたり、ガラスにフィルムを貼り付けるだけでも侵入を難しくすることができそうです。

留守であることを悟られないようにする

人がいないことを知られないようにするのも有効な防犯対策です。特に効果的なのは夜間。家の中に灯りがついていないと住宅内に人がいないと見破られることがありますが、タイマーが使える照明を設置しておけば、暗くなると自動的に照明をつけられるので人が室内にいるように思わせることができます。
また、長期間外出する際には郵便物などにも注意が必要です。郵便物が大量にポストに残っていると住人が帰宅していないことを悟られることもあるので、配達の中止などを予め頼んでおくようにしましょう。



侵入が難しいと思わせることも重要

侵入が困難と思わせることも効果的な防犯対策です。侵入犯は下見をしてから犯罪を行うことが多いため、下見をした時に侵入が難しいと判断すれば、実行しないこともよくあります。例えば、庭に音が鳴る砂利が敷かれている住宅ならば、家の人に気づかれる可能性が高いため侵入が難しいと思わせることができます。

住まいの安全を守るために欠かせない防犯対策

これから住宅を購入する場合は、住宅セキュリティに配慮された住宅を選ぶと良いでしょう。大切なマイホームの防犯対策は、住人が自分ですることも可能です。性能の優れた鍵を採用したり、ホームセキュリティに加入することも効果的な防犯対策になります。防犯性能の高い住まいで安心・安全に暮らしたいものですね。

監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

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