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犬の正しいしつけ方法は「犬の気持ちと本能」を知ることで出来る?!

ドックトレーナーが教える犬のしつけ方法について解説します。

1.僕の「しつけ」は言うことをきかせるしつけではなく、教え育てる「育て方」

犬のしつけは、時代とともに変わってきている

僕は「デュッカ」という一頭の犬の出会いから、いつしか多くの犬を救うようになった。

「デュッカ」と出会いドッグトレーナーを目指した頃の20数年前の犬のしつけは、「犬に従わせる」という人間でいう「スパルタ教育」のようなものだった。リードの扱いも犬が「キャン」と泣くくらい強く刺激を与えなさい。とか犬をひっくり返し完全に降参するまで押さえつけなさい。という完全服従をさせるものだった。犬は強い者に従い弱い者を支配するということが言われていたので、こうした「しつけ」が当たり前だと思っていたのだろう。

しかしその頃からミニチュアダックスフンドがブームになり、いわゆる「ペットブーム」が始まった。それにより僕も含めてだが、今まで当たり前のようにしていたしつけに対して「犬がかわいそう」と思う人が増えていき「心理学、行動学」という犬の本能や気持ちを理解し「ほめるしつけ」をしようという考え方が出てきた。

ただ、「ほめるしつけ=叱らない」という考えの人も増えて「過保護だから」と言われることも増えていった。僕も最初に教えてもらった訓練士さんは厳しい方だった。犬は見事にその訓練士さんの指示に従うが、犬の目には感情の嬉しい、楽しい、幸せという気持ちがないように思えた。訓練士を目指して教えてもらっていたが、デュッカに出会い救われた僕は犬に恩返しをするために不幸になった犬を幸せにするための「ドッグトレーナー」を目指していたので、心理学行動学と言われる本を何冊も読みあさって専門学校での講師の機会までいただけるようになった。

人間と同じように、犬にも一頭一頭異なる性格と個性がある

だけど、実際には本に書かれている内容と実際の犬がとる行動との矛盾も沢山目にしていた。なぜなら人間にも100人いれば100通りの性格と個性があるように、犬にも一頭一頭同じ行動であっても気持ちや思いは違うしそれを伝える行動も違う。同じような行動でも全く逆の気持ちだったりする。それから僕のドッグトレーナーになる為の師匠は「デュッカとその後出会った犬達」になった。

犬たちは円満に暮らす為に仲間達と身を寄り添い生きている。弱い者を守り勇敢な者が立ち向かう。恐怖や怖さを感じれば「逃げる」という選択を一番初めにする。犬が犬にする行動として怖がっている犬に対して、怯えている犬に対して、ペロペロと慰めたり、静かに目を合わせないように寄り添ったりする。興奮して群を乱す者には「アウッ」と仲裁したりして、目の前におきている事実に対して現実を解決しようとする。

こうして犬が犬に伝える方法を学びながら、僕の「しつけ」は言うことをきかせるしつけではなく、教え育てる「育て方」に変わった。

「犬のしつけ」は「犬の気持ち」が分からないと始まらない。

「教え育てる育て方」として、まずは何を思い、何を感じているのか「犬の気持ち」がわからないと始まらない。運動不足によるエネルギー、ストレス発散の為の行動なのか?怖さや不安からの警戒、警告行動なのか?構ってほしい、寂しいという要求行動なのか?何が原因なのかを理解することから始まる。

犬の行動には必ず「目的」と「原因」があります。その行動に対しての目的と原因がわかれば、教え方も変わってくるし、根本的な原因を解決しなくては、一時的な解決はあっても完全な解決に達することがないのです。

我々人間と同じように、犬も生きてく為に必要なことは「食べること」「エネルギー発散の運動、散歩」安心して眠れる「環境、寝場所」が必要になる。僕が一番大切に思っていることは、「フードのあげ方」と「散歩の仕方」です。飼い主さんとの、「安心感」と「絆」を作るこたかができなくては、いつでも、どこでも、誰に対しても安心して過ごすことはできないと思っている。

 

2.犬の気持ちと本能を知って対処

犬の散歩の引っ張りは、安心させることが大事


飼い主さん達が困ったと思う行動で多いことは、散歩の引っ張りと吠える、噛むです。散歩という行動は犬にとっては群れ(家族)の移動です。様々な色々なことがおこる外の散歩では、守ってあげる立場の飼い主さんが、いざという時の危険から守る為のリードを付けて、この人についていけば安心というリーダーウォークという、散歩の仕方を教えないといけない。好奇心旺盛な子もいれば、怖くて歩けない子もいる。リードを引っ張る子に対してリードを引っ張れば返って反発行動になりより引っ張りが激しくなり、精神的も興奮状態になったり、不安一杯になったりもしてしまう。いつもリードが軽くたるみ、飼い主さんを意識しながら穏やかに身体の力が抜けてリラックスして、お互いが楽しい散歩にならないといけない。
説明する時に僕はよく2才の子供と手をつないで散歩する時をイメージしてくださいという。子供の手を強く握り引っ張ると、子供は反発し振り払おうとする。危険から守る為には手は軽く握り、いざという時に強く握り危険から守ってあげると思う。リードは守ってあげる手だと思ってくださいと。
ここで必要なのが犬に嫌な思い痛い思いをさせずに伝えるリードの扱い方になる。文字では中々伝えにくいが、引っ張る前に軽く伝える犬の甘噛みのような刺激。排泄や運動は目的にした散歩ではなく、様々なごとに対して平気になる社会性を身に付けさせて怖さや不安を取り除いてあげ飼い主さんと一緒に楽しく安心と絆を深める散歩にしなくてはならない。

犬の吠え癖は常にリラックスし穏やかな精神状態を保つことで軽減が可能

外が平気になればなるほどテリトリーである家の中の警戒心も弱くなり来客者等が現れるチャイムの音等の警戒心や警告吠えも軽減されることになるのです。
生きていく為に必要なフードをあげる時にも、お座り、ふせ、待てと、自分のいうことをきかせる為のフードあげではなく、いつでも犬自信が安心して座ったり、伏せたりできてリラックスし穏やかな精神状態を保つことができるように教えながら与えることをするとよい。



指に食べ物をつまみ食べ物が見えない状態で口の近くに持っていけば、犬はその指をなめる。歯が当たったらあげなければ、噛む力具合も理解し噛みつくという行動はなくなるし、「お座り」「伏せ」「待て」の時にも鼻先を中心に手の動きも同時に行いながら食べ物を与えていけば、手が上からきても怖いという気持ちにはならず、ふいに触ろうとする人の手を噛んだりすることもなくなる。
ペロペロと食べ物を舐めている時に同時に身体のあちこちを触ったりすることもしておけば、身体を触られる恐怖や怖さも軽減し病院やトリミングでも安心して治療等もしてもらえる。

 

3.愛犬とともに、私たちも学んでいこう

犬はメリットのあることはやり続け、メリットのないことはやらない。こうした本能も理解すれば、叱るという体罰なんかすることなく様々なことが平気になるように教え育てられるのです。
食べ物を目の前にして「待て」という我慢大会の「待て」なんて何の意味もないですよ。
「犬は心優しく怖がりで一人では生きていけない」人間も同様「一人では生きていけない。生かされて生きている」
2~3才の知能しかない犬に、どのようにしたら伝わるのか?
どう行動すれば安心し絆が生まれるのか?
全てを受け止め目の前にある今を生き抜き過去を振り返らない犬達に、我々人間達は犬の生き方から教えられることが沢山あると思う。
僕も人としてこうあるべきだということを沢山犬から学び続けています。沢山いる動物の中で人と同じように生活できる犬は人間の人間教育の為に誕生したのだと思います。

監修 DOG DUCA代表 高橋 忍氏

特定非営利活動法人DOG DUCA(ドッグ デュッカ)

特定非営利活動法人DOG DUCAの代表であり、わんわん保育園DUCAのドッグトレーナーとして、1000頭以上の犬の保護、譲渡、終生供養をしてきました。殺処分寸前の犬たちの保護活動を精力的に行っています。

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