家づくり

サウナのある注文住宅を建てよう!導入の方法や注意点について解説!

温泉施設などで楽しむイメージのあるサウナですが、注文住宅にサウナを導入する方も増えてきました。近年では自宅に取り入れやすいサウナも多く、気軽におうちでサウナが楽しめるようになっています。そこで今回は、自宅サウナの導入方法や注意点などについて解説します。

そもそもサウナの種類はどんなものがあるのか?

自宅サウナは大きく分けて、「湿式サウナ」と「乾式サウナ」の2種類があります。

湿式サウナ(スチームサウナ)

湿式サウナは蒸気を使って温度を高くするサウナのことで、スチームサウナとも呼ばれています。湿度は90100%程度、室内温度は4080℃前後と、湿度は高く温度は低めに設定されています。じっくり時間をかけて体を温めるタイプで、リラックス効果もあるといわれています。湿度が高いサウナは、肌や髪を乾燥から守ることが可能です。乾式サウナより息苦しさを感じにくく、比較的長時間快適に過ごせるのも魅力。サウナの本場であるフィンランドでは主に湿式サウナが普及しており、熱したサウナストーンに水をかけて発生した蒸気を浴びるロウリュなどが人気です。


乾式サウナ(ドライサウナ)

乾式サウナは、ヒーターで室内を温めるサウナのことです。温泉や銭湯などでよく見かけるタイプで、ドライサウナとも呼ばれています。湿式サウナとは異なり、温度が高く湿度が低いのが特徴です。室内温度は80100℃程度、湿度は10%程度に設定されているのが一般的です。短時間で汗をかける乾式サウナは、爽快感を味わえると人気。血行を促進する効果があるため、疲労回復や肩こり、腹痛などで悩んでいる方に適しています。しかし、サウナ内の温度が高いこともあり、目や肌が乾燥しやすくなったり、熱による息苦しさを感じやすいので注意が必要です。乾式サウナを自宅に設置する場合は髪を乾燥から守るために、サウナハットを用意するのもおすすめ。

サウナの導入方法について

注文住宅にサウナを導入する場合、据え置きタイプと埋め込みタイプの2つの導入方法があります。据え置きタイプは、あらかじめ完成されたサウナを設置するタイプ。取り付け工事が簡単で、比較的施工費用が安いのが特徴です。できるだけ予算を抑えたい場合は、据え置きタイプを選ぶのが良いでしょう。埋め込みタイプは間取りに合わせて設置するサウナで、工事が大掛かりになります。ここからは、サウナの導入について詳しく解説していきます。

サウナ導入時や維持の費用について

サウナの導入費用は、サウナの種類や施工方法などによって変動します。乾式サウナの場合、据え置きタイプの相場は40万円程度〜、埋め込みタイプの相場は100万円程度〜です。湿式サウナは浴室機能の一部として導入できるケースもあり、必ずしも別途サウナ室を用意する必要はありません。そのため、乾式サウナと比べると比較的安い価格で導入できる場合があります。湿式サウナの場合は、据え置きタイプなら30万円程度〜、埋め込みタイプなら70万円程度〜が目安です。

予算内でサウナ付きの注文住宅を建てるためには、予算に合う価格帯のサウナを選ぶことが大切です。実際に家に住み始めると、サウナの維持費も必要です。定期メンテンナンス費や毎月の光熱費がかかります。また、サウナストーンは23年、サウナヒーターは10年前後で交換が必要になるでしょう。維持費がどのくらいかかるかチェックした上で、どの種類のサウナを導入するのか判断してください。

日々のメンテナンスは?

サウナのお手入れ方法は、湿式サウナか乾式サウナかによって異なります。湿式サウナは湿気が高いので、使用後に水分を拭き取るだけでなく、しっかり換気して乾燥させなければいけません。一方、乾式サウナの場合は、使用後に汗や水分を拭き取るだけで大丈夫です。サウナ室を掃除する際は、中性洗剤を使うのがおすすめ。塩素系や酸素系洗剤などを使用すると、サウナ室の木材を傷めてしまうので注意してください。サウナを長く使い続けるために、定期的なメンテナンスも必要です。メンテナンスは個人で対応できるものではなく、専門業者に依頼しなければいけません。


サウナを設置するための間取りも考える!

サウナを導入する前に、どこに設置するか間取りも考える必要があります。サウナの後にすぐ水風呂やシャワーを使用できるように、なるべく浴室から近い場所にサウナを設置するのがおすすめです。外気浴を行うスペースも近くにあると便利です。外気浴とは、サウナや水風呂の後に外気に当たりながら休憩することを指します。体温や自律神経のバランスを整えるために、外気浴は欠かせません。

サウナと浴室や休憩スペースの距離が遠いと、移動中に汗が床に落ちてしまい掃除が大変です。サウナ関連の設備をなるべく1ヵ所にまとめて設置すると、何かと便利なのでおすすめです。室内にサウナのためのスペースを確保するのが難しい場合は、屋上や庭など屋外にサウナを設置するのも良いかもしれません。屋外にサウナテントやサウナボックスを設置したり、庭にウッドデッキやサウナ小屋を建てるのが良いでしょう。

サウナ設置時の注意点について

高額なサウナを設置して後悔しないために、さまざまな側面からよく検討した上で導入するかどうか決めましょう。

毎月かかる光熱費を考えておく

初期費用だけでなく、毎月かかる光熱費についても考えておきましょう。電力会社やサウナの種類などによって電気代の価格は変動しますが、1時間あたり40100円程度が相場だといわれています。サウナを温める時間を含めて毎日3時間使用すると想定する場合、毎日120円〜300円程度、1ヵ月あたり3,6009,000円程度の光熱費がかかります。製品によってもランニングコストが変わるので、導入前に業者とよく相談した上でサウナを選ぶことをおすすめします。


日々のお手入れを考えておく

先程お伝えした通り、サウナを使用した後は室内の水拭きや換気、清掃などを行う必要があります。サウナは湿度が高く汗が残りやすいため、こまめにお手入れをしないとカビが発生してしまうので注意が必要です。また屋外にサウナを設置する場合、雨風などの影響で劣化してしまうため、床などが劣化していないか定期的に確認する必要もあるでしょう。サウナのお手入れの手間を考えておかないと、せっかくサウナを導入しても徐々に使うのが面倒になってしまいます。サウナを設置する前に、自分でお手入れをしながら長く使い続けられるかどうかよく検討しましょう。

サウナの施工について詳しい業者に相談する

注文住宅にサウナを設置する際は、サウナの施工に詳しい業者に相談することをおすすめします。自宅にサウナを設置する場合、設計や設置時に専門知識が求められるからです。サウナの施工経験が多い業者なら、問題なくサウナを設置してくれるので安心です。サウナの設置に関して何か懸念点があれば、事前に改善案や別案を提案してくれるでしょう。公式ホームページに過去の実績が掲載されている場合が多いので、あらかじめ施工実績をチェックしておくのもおすすめです。また、利用する業者によって、取り扱っているサウナの種類やメーカーが異なる場合も珍しくありません。ある程度導入したいサウナが決まっているなら、自分が希望する種類のサウナを取り扱う業者に相談しましょう。

サウナが好きなら自宅にサウナを導入しよう!

注文住宅を建てるなら、自分で好きな種類のサウナを選んで設置することが可能です。自宅にサウナがあれば、気軽に汗を流してスッキリできます。ただ、全ての業者がサウナを設置できる訳ではないため、サウナを取り扱っているところを選ぶようにしましょう。注文住宅を検討しているなら、入りたいときにすぐ利用できる自宅サウナを取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

監修 一級建築 代表取締役 原 康人氏

株式会社三建コンサル

個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として皆様のお役に立てるよう努めています。

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