趣味

趣味部屋(ホビールーム)を作って趣味を満喫しよう!

個人の趣味や嗜好に没頭できる専用スペース、それが趣味部屋です。近年では、新型コロナウイルス感染症の影響により自宅で過ごす時間が増えたこともあり、より一層関心が高まっています。この記事では、充実した時間を過ごせる趣味部屋のメリット・デメリットや、作る際のポイントをお伝えします。

そもそも趣味部屋とは?

まずは、趣味部屋の定義や、必要な広さについて解説します。

趣味部屋の定義

趣味部屋とは、自身の趣味や嗜好に没頭し、充実した時間を過ごすためにデザインされた特別な部屋のこと。ホビールームとも呼ばれます。自分の好きなものに囲まれ、日常の忙しさや煩わしさから解放される場所としてデザインすることが多いようです。建築上の厳密な定義はなく、個室として構築されることもあれば、オープンスペースとしてリビングやロフトを活用することもあります。

とくに注目されるのは、リモートワークの普及によって自宅での仕事が一般的になりつつある昨今において、趣味部屋がオン・オフの切り替え場所として機能する点でしょう。効率よく趣味に没頭するスペースを作ることで、仕事の合間や休憩時間のリフレッシュ効果が期待できます。趣味部屋の広さやレイアウトは、音楽・料理・アウトドアなど趣味の内容によってさまざまですし、趣味部屋を家族で使える共用スペースにする場合もあります。新型コロナウイルスの感染拡大によるステイホームの流れとも相まって、注文住宅に趣味部屋を取り入れたいという要望も増えてきています。


趣味部屋にはどの程度の広さがいるのか?

趣味部屋の広さは、その目的や趣味によって異なります。広さを決める際には、具体的な趣味の内容や使い道に合わせた計画が重要ですが、平均的な広さは2畳〜3畳ほどで、音楽・映画鑑賞や、ゲーム、読書、クラフトなどをするには十分な広さ。そのため、わざわざ1部屋を趣味部屋として用意するのではなく、ウォークインクローゼットを活用したり、リビングや寝室の一部を趣味スペースとして仕切るなど既存のスペースを有効活用するテクニックもあります。ただし、アウトドアや車・バイクなど屋外スペースが適している場合や、楽器など防音設備が必要な場合もあるため、自分の趣味にどのようなスペースが合っているか考えることが大切です。

趣味部屋のメリット・デメリットについて

自分の好きなことに没頭できる趣味部屋に憧れる人も多いですが、実際に作るとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

趣味部屋の最大のメリットは、自分のやりたい趣味に没頭できることです。家族と一緒に生活している場合でも、趣味部屋が存在することで、他の家族の存在や気配を気にせずに自分の時間を充実させることができます。趣味に集中できる一人時間を大切にすることは、日々の暮らしの充実感や満足感に繋がるでしょう。

また、趣味部屋があることで生活にメリハリが生まれるのもメリットです。仕事や日常の疲れをその空間に持ち込まず、趣味の世界に集中することで気分をリフレッシュできます。逆に、楽しい趣味に引きずられて仕事に集中できないという状況も防げるでしょう。このようにメリハリをつけ、仕事も趣味も充実させられることが趣味部屋の魅力のひとつです。


デメリット

一方で、趣味部屋にはいくつかのデメリットや注意点もあります。まずは経済的な負担です。趣味によっては特定の道具や機材が必要で、それらを揃えることが経済的な負担になることも。とくに防音対策やインテリアなどにこだわると、趣味のもの以上にお金がかかる可能性もあるため、予算をしっかりと決めておくことが重要です。

また、趣味部屋での時間が増えると孤独感を感じてしまう可能性もあります。とくに一人で行う趣味の場合、ほかの家族との交流が減って自身が孤立感を感じたり、家族関係に影響が出てしまうかもしれない点は要注意。これを解消するためには、適度なコミュニケーションの確保が重要となります。家族や友人も趣味に参加してもらうようにするなどして一人の時間ばかりを作らないよう心がけましょう。

趣味部屋を作るときのポイントや注意点

では、趣味部屋を作る際はどのような点に気をつければよいのでしょうか。趣味部屋を作るときのポイントや注意点について解説します。

まずは「趣味部屋が必要か」を検討

まず重要なのは、本当に趣味部屋が必要かどうかの検討です。趣味は人それぞれで、ライフスタイルによっても、いつ・どこで・どのように趣味を楽しむのかは大きく異なります。場合によっては、専用のスペースがなくても趣味に没頭できるかもしれません。自分の趣味に深く没頭することがライフスタイルの一部であり、かつ、そのための特別なスペースが欲しいのかをよく検討することが大切です。趣味やライフスタイルは変わる可能性もありますから、今の趣味部屋が将来的に必要なくなる可能性や、新たな趣味が加わる可能性についても考慮しておくとよいでしょう。

また、自分が趣味にかけられる予算を考えておくことも必要です。趣味道具だけでなく専用の部屋を用意することで、趣味全体にかける費用が大きく変わってきます。無理のない予算内で趣味を楽しむことを考えたときに、本当に趣味部屋が必要かどうかの検討が重要です。

趣味に合わせたインテリアで雰囲気を作る

趣味に合わせて空間がデザインされていることも趣味部屋の魅力の一つなので、趣味に合うインテリアを取り入れて雰囲気を作り出したいもの。部屋の色合いは、自分の好みや趣味の種類によって適したものを選んではいかがでしょうか。例えば、クラシック音楽を楽しむ場合は落ち着いたモノトーンやウッドブラウンなどが合いそうですし、クラフトやDIYの場合はホワイトや木目調など明るい色調が合いそうです。その際には、色を使いすぎず3色程度に抑えることでまとまった雰囲気を作り出すことができるでしょう。

さらに、色味だけでなく家具や照明にもこだわりたいところ。趣味に応じたポスターやアート、コレクションアイテムを飾ったり、専用の机や椅子、収納スペースを整えたりすることでワクワク感が広がります。照明も雰囲気づくりにおいてとても重要な要素なので、調光機能のある照明や間接照明を取り入れてシーンに合わせて光の雰囲気を変えることができると良さそうです。


収納スペースを確保することも重要

趣味部屋には、必然的に多くの趣味道具や資材が置かれることになります。そのため、それらをきれいに収納するスペースの確保も重要ポイントです。収納が整っていることで部屋が片付いた状態を保てるだけでなく、スムーズに趣味に取り組むことができるでしょう。

収納スペースの種類としては、引き出しや扉付きの棚だけでなく、壁にスチールラックやシェルフを取り付けるなども考えられます。趣味部屋はあまり広くないことも多いため、部屋の床面積が限られている場合でも壁面を有効活用して収納スペースを確保しましょう。インテリアにこだわりたい方は、趣味部屋の雰囲気に合った収納ボックスやバスケットもおすすめ。見た目も統一感があり、同じカテゴリのアイテムをまとめて収納できます。

監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

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