- TOP
- こんなこと知りたかった!「暮らしと家づくり」コラム
- 住みたい家の要望のつくり方
家づくり
住みたい家の要望のつくり方
目次
1、 暮らしを書き出す
1日のスケジュールを家族全員分書いてみましょう。お仕事の日、学校の日、休日。間取りに関係あるとか考えなくても良いです。
朝何時に起きてまず何をする?歯磨き?着替え?
何時ごろ帰宅する?
買い物はいつしている?
洗濯をする時間は?
家族みんなでご飯食べる?
寝る前は何をする?テレビ見る?本を読む?
毎日のルーティーンが違う人もまずは1日を抜き出してみよう。みんなそれぞれ普通だと思っていることは、ほとんどの人にとって普通ではないです。だからそこを抜き出すことで自分たちの暮らしが見えてきます。同時に家族の性格も見えてくることがあります。
2、 新居で叶えたいことを考える
新居を建てようと思ったきっかけから考えてみましょう。そして新居で何がしたいのかを考えてみてください。今よりいい暮らしがしたいと思って家づくりをしている人は多いはずです。では何が叶えばいい暮らしだと思えるのか。新居での楽しみが増えるのか。住まう人それぞれの想いもあるし、家族としての想いもあるでしょう。ぜひこの機会に話し合ってみましょう。これを考えておくと間取りを考えるときにブレない軸が出来ます。そしてそれが実現した時にすごく幸せな気分になります。それだけでも新居を建てた意味があるのではないかと思います。
ちなみに私が新居を建てた時に叶えたかったことはこちらです。
・友人が集まる家にしたい
・座って髪の毛を乾かしたい
・暮らしながら作る家
抽象的なことでも具体的なことでもどちらでも大丈夫です。3つくらいに絞ると叶えやすいと思います。
3、 曖昧な答えはそのままで
例えば2階にトイレは必要ですか?そう聞かれたらどう答えますか?大抵の方はYESかNOで答えるでしょう。もちろん決まっていれば答えてください。でも決まってない答えにすぐに答えを出す必要はないです。曖昧な答えはそのままお答えください。そうすると、それぞれのメリットデメリットを教えてくれます。その上でまた家族で考えて答えを出していけば良いのです。
4、「普通」と言う答えはない
「この玄関の広さって普通ですか?」、「収納量って普通ですか?」こんな質問がくることがあります。でも「普通」ってなんでしょう。誰にとっての普通か。世間の普通は自分たちの普通と同じなのか。違うと思います。私もできる限り普通という言葉は使わないようにしています。誰でも住める家より、自分たちの家に近づけるには、深く追求して、自分たちはどれくらいの広さが適当なのか、収納量は今の持ち物からしてどれくらい必要なのか。それらを検討していく必要があるのです。
5、 畳数だけで要望を伝えないこと
要望を伝える時の注意点の1つですが、例えば「寝室8畳以上ほしい」というと必ず8畳以上で提案されると思います。でももしかしたら0.5畳小さくして使い勝手よく出来たらその方が良い事もあるし、特に寝るだけの人にとったら、ベッドが置けたらいい、という人もいるでしょう。8畳という数字はどこからきた数字なのか。畳数を伝える場合は、その広さがなぜ必要なのか。そこを伝えると間取りを考える人も柔軟に考えられます。
6、 イメージ画像は何が良かったのかを伝えよう
インスタグラムなどのSNSで自分の好きなイメージを見せることがあると思います。その際に注意として、ただ見せるだけではなく、そのイメージのどこに惹かれたのかを伝えましょう。部屋の色味が好きなのか、キッチンの形、照明器具が好み、広く見える感じが良い、など1つ1つの写真で好きなところがあると思います。それを伝えないと担当者さんと思い違いが出てくる可能性があります。自分で整理するためにも、見せる画像に対して、好きなポイントを書いておくと良いです。
7、 まとめ
項目をずらっと並べる要望はもう必要ありません。まずは自分たちで自分たちの暮らしを知ること。そこから始めてみましょう。間取り迷子になっている方は特に書き出してみて文字にすることで整理されることもあります。間取り迷子にならないために、間取り迷子から脱出するために、一度間取りのことを考えずに、暮らしに焦点を当ててみましょう。
監修 青木 美緒氏
間取りデザイナー/2級建築士
大手ハウスメーカーを経て現在はフリーの建築士。間取りデザイナーとして、間取り迷子を救うべく、間取りのセカンドオピニオン事業を創設。間取り提案を主軸とし、夫婦で家づくりのデザインサポートをしています。インスタグラム総フォロワー数3.3万人。日々暮らしや家づくりについての発信中。