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あなたが主役! 笑顔が溢れる!! 家族コミュニケーション

あなたは、「家族のために!」「こどものために!」また、「お父さん、お母さんの期待に応えなくちゃ!」と、ひとりでがんばりすぎていませんか? これは、相手を思いやっているようで、実は、理想の暮らしを遠ざけてしまっているかも!? 本当は、みんなが協力することで、家族全員が笑顔でいられるようになるのです。今回は、その秘密を解説します。

コミュニケーションとは?

コミュニケーションとは、「感情や意思、情報を受け取り合うこと、伝え合うこと」。家族とのコミュニケーションであれば、朝、起きたら「おはよう」、家を出るときには「いってきます」と「いってらっしゃい」、帰ってきたら「ただいま」「おかえり」、寝るときには「おやすみなさい」などと言葉を交わすのは、コミュニケーションのひとつです。しかし、「言葉」だけがコミュニケーションのツールではありません。

コミュニケーションは言葉以外が9割

もうひとつ、「非言語コミュニケーション」と呼ばれるものがあります。文字通り、「言葉以外のコミュニケーション」のことです。態度や表情、声のトーン、話すスピードや身振り手振り、視線なども含めた「非言語コミュニケーション」は、言葉以上に大きな役割があります。

「楽しい」と言っていても、つまらなさそうに見える

一緒にいる相手が、言葉では「楽しい」と言ってくれていても、あくびをしていたら「つまらないのかな」と感じたり、「怒ってないよ」と言われても、舌打ちされたり足をトントンと鳴らされたりすれば、「絶対、怒っている!」と思ってしまいますよね? これは、非言語の部分が大きく伝わっているからです。つまり、人は言葉の内容ではなく、表情やしぐさ、声のトーンで「相手の言わんとしていることを読み取っている」ということになります。ですから、わたしたちが本当の感情や思いを伝えるためには、言葉だけではなく、表情やしぐさも含めて「伝わる」ことを意識しなくてはいけません。

「察してほしい」をやめる

例えば、お子さんに「午後6時までに帰って来なさい」と伝えたとします。お父さん・お母さんの立場からすると、

●暗くなる前に帰ってきてほしい

●不審者情報が出ているから心配

●夕食をみんなで揃って食べたい

など、いろいろな思いがあるでしょう。ですが、これをきちんと伝えない限り、お子さんは「門限を作られた」「行動を制限された」などと感じるだけで、その意図が伝わりきっていない可能性が高いです。ですから、「なぜかと言うと」という理由の部分までしっかりと目を見て話していただくのがおすすめです。「6時までに帰って来てね!今日はみんなで焼き肉パーティをしたいから」という感じです。それを聞けば「じゃあ、時間を守らなくちゃ」と思ってもらいやすいですよね!また、お子さんだけではなく、妻・夫への感謝の気持ちや愛情も「言わなくてもわかるだろう」は禁物!照れくさくても「ありがとう」や「愛している」を伝えることで、不安な気持ちが解消されたり、誤解を防ぐことができます。

家族はチーム! お手伝いではない! 「あなたの役割」

みなさんのご家庭は、お母さん、またはお父さんが中心となって、家事をされていますか?それとも、各自が役割を持って自主的に動いていらっしゃるでしょうか?お母さん、またはお父さんが中心となってされているご家庭では、もしかしたら、お子さんやパートナーには「お手伝い」という感覚が生まれているかもしれません。「お手伝い」という表現は、「誰かメインになる人がいて、その補佐役」というイメージですが、本当は、家事は「お手伝い」ではなくて「自分のことは自分でやる」スタイルが身につくと、最強だと、わたしは思っています。自分のことは自分でやる、気づいた人がやる、できる人がどんどんやる、得意なことを得意な人がやる!これが「家族はチーム」です。お子さんでしたら、それが小さいころから習慣としてできていることが「生きる力」になりますし、夫・妻でしたら、「自分の役割を自覚すること」になります。家族がチームになることで、「自分だけががんばっている」状況から抜け出すことができ、みんなが笑顔で暮らせるようになります。

家族への声掛けが運命を決める

「自分だけががんばっている」という気持ちにならないように、家族にサッと動いてもらいたいですよね!それには「動いてもらうための声掛け」が必要ですが、「思い通りに動かそう」とか「掌握してやろう」という気持ちではなく、相手を尊重しながら動いてもらうことがとても大切です。ここで3つの例をご紹介します。

●早く洗濯物、出してよね!→お洗濯するけど、洗うモノある?

●暇なら手伝ってよ!→洗濯物畳むのと、洗い物、どっちがいい?

●たまには料理してよ!→世界一おいしいパパのお好み焼きが食べたい!

「やらされている」とか「やってあげている」なんて思われずに、スッと動いてもらえたら最高です。そしてやってもらったら、お互いに「ありがとう」と感謝を伝えることで、気持ち良くいられます。みんながそれぞれの役割を果たし、やってもらったら感謝を伝える、これが出来ていたら、とても快適に暮らせます。

まとめ

わたしはかつて、家事について「ひとりで全部をやらなくちゃいけない」「主婦たるもの、家事をこなせずどうする?」などと、自分に「完璧にやりなさい」のレッテルを貼ってしまっていました。そうすると、最初は家族のために「やってあげたい」気持ちで動けていたのに、どんどん「アイツのせいで、わたしはいつも時間がない」などと、勝手に夫を責めるようになってしまったのです。それで、いつもイライラ、いつもカリカリしていました。これでは本末転倒!そんなことになるぐらいだったら「洗い物か洗濯物畳むの、どっちかやってくれない?」ときちんと気持ちを伝えればよかったのですよね。これができるようになってからは、本当に気持ちが楽になって、2人で作った時間を2人で楽しめるようになりました。それに、「ひとりでやらなくちゃ」と思っているのは、案外、あなただけかもしれません。ご家族は、どうしたらいいのか分からなかったり、邪魔しちゃいけないと思っているのかもしれません。その気持ちの擦り合わせをするのがはじめの一歩。是非、ご家族とコミュニケーションを取りながら、快適な暮らしを手に入れてくださいね!

監修 石川 由香里氏

フリーアナウンサー

2006年~2009年、とちぎテレビアナウンサーを経て、フリーアナウンサーに。これまで、プロスポーツ選手やグローバル企業の社長、幼稚園まで、6,000人以上にインタビューをしてきた。その中で培われてきた「話し方・聞き方」を伝える活動にも力を注いでいる。現在は、東海ラジオのリポーターとして活躍中。

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