家づくり

戸建てで重要なトイレの位置について考えよう!失敗しないためのポイントを解説!

マイホームを建てる際、特に時間をかけて悩みたいのが間取りです。中でも使用頻度の高いトイレをどこに配置しようか悩む方が多いのではないでしょうか。今回は、戸建てで重要なトイレの位置について解説します。失敗しないためのポイントを紹介しますので、家づくりに役立ててください。

トイレの位置で考えるべきこと

1日に何度も使うトイレは、間取りの中でも優先順位が高い場所の一つです。しかし、実際に家の間取りを考える際、トイレよりキッチンやリビング、寝室などに注目しがちになります。新居で快適に暮らしたいなら、トレイの優先順位を上げて早めに配置を考えることをおすすめします。ここからは、トイレの位置を決める際に考えるべきポイントを紹介します。

トイレの広さについて

まずはトイレの広さについて考える必要があります。基本的にトイレはそこまで広いスペースが求められる場所ではありません。トイレは1畳程度の広さがあれば十分です。しかし、トイレをどこに配置するのかどんな設備を導入するのかなどを考慮すると、場合によっては広いスペースを確保した方が良い場合もあります。例えば、洗面所の隣にトイレを設置する場合、トイレ内に手洗い場のスペースを確保する必要はありません。反対に、洗面所から遠い場所にトイレを配置するなら、トイレの中に洗面台を設置するスペースが必要です。将来的にバリアフリーにリフォームしたいと考えているなら、最初からスペースを広めに確保しておくと良いでしょう。また、トイレの中にいると落ち着くという方もいます。トイレの中でスマホや本を持ち込んでゆっくりしたいという方も珍しくありません。トイレの中で過ごす時間が好きなら、少し広めのトイレにして快適な空間を作るのもおすすめです。


トイレの数も重要に

トイレの数を決めるのも重要です。「トイレの数を増やしておけば良かった」と後悔する方は少なくないため、トイレの数は慎重に決めてください。トイレの数は、家族の人数や家の造りなどを考慮して決定しましょう。例えば、家族の人数が多いのにトイレが1つしかないと、朝の忙しい時間にバッティングしてしまい、自分が使いたいタイミングでトイレが空いていないという状況が発生します。また、2階建て以上の家にするなら、各階にトイレを設置しておくと便利です。最初は不便だと感じないかもしれませんが、トイレに行くたびに上の部屋から1階へ降りるのが面倒だと感じるはずです。体調が悪いときは家の中を少し移動するのも大変ですし、夜中に寝ぼけながら階段を昇り降りして足を踏み外してしまうというケースも考えられます。

ニオイ対策も重要

トイレのニオイ対策も大切です。キッチンやダイニングなどの近くにトイレを設置すると、ニオイが気になるので避けるのが無難。生活スペースに近い場所にトイレを配置したい場合は、しっかりトイレのニオイ対策について考えましょう。他の部屋と比べてトイレは狭い空間のため、ニオイがこもりやすいので注意が必要です。トイレのニオイ対策として、トイレを換気しやすい場所に配置するのも一つの手です。窓が取り付けられる場所や換気口を設置できる場所にトイレを作りましょう。注文住宅を建てた後にできるニオイ対策は以下の通りです。

【注文住宅 トイレのニオイ対策例】
・こまめに掃除して常に清潔を保つ
・ニオイを吸収してくれるタイプの消臭剤を置く
・ニオイが消えないときはプロの清掃業者に依頼する

トイレの位置での失敗例

同じ失敗をしないためにトイレの位置での失敗例を知っておくと、注文住宅の間取りを考えるときの参考になります。ここからは、トイレの位置での失敗例をいくつか紹介します。

玄関から見えてしまう位置

現代では玄関で近所の方と話し込む機会が減ったため、玄関の近くにトイレを配置するケースが増えてきています。玄関近くのトイレは生活スペースから遠く、音やニオイが気になりにくいというメリットがあります。また、出かける前や帰宅時にさっとトイレに行きやすいのも嬉しいポイントです。しかし、玄関から見える場所にトイレを配置してしまうと、トイレの中が丸見えになってしまいます。玄関に来客者がいるときは、他の家族がトイレを使いづらくなるので注意が必要です。来訪者が少ない家庭なら玄関の近くに配置しても良いですが、玄関から視覚的に見えないところに配置するのが無難でしょう。


リビングから見えてしまう位置

リビングから見える場所にトイレを配置すると、いつでも使いやすいというメリットはあります。しかしリビングに近い場所に配置する分、音やニオイが伝わりやすくなります。リビングで食事しているときやリラックスしているときにトイレの音やニオイが気になるのは、あまりいい気分ではありません。また、来客中にトイレの中が見えたり、音やニオイが伝わらないかと気を遣う方が多いです。来客が多い家の場合は、リビングからトイレが見えない位置に配置するのが良いでしょう。

トイレまでの距離が遠い場合

トイレの位置での失敗例の一つとして、トイレまでの距離が遠いケースが挙げられます。小さな子どもや高齢者がいる家庭の場合、家族が長い時間を過ごすリビングや寝室などから遠い場所にトイレを配置すると、トイレに間に合わなくなるかもしれません。トイレの付き添いが必要な場合は、トイレのたびについていく方も大変です。音やニオイを気にして生活スペースから遠いところにトイレを配置する方も多いですが、あまりに遠い場所にすると生活が不便になるので気をつけてください。特に子どもや高齢者がいる家庭の場合は、どこにいても行きやすいところにトイレを配置するように心がけましょう。

トイレの位置で失敗しないためには?

では、トイレの位置で失敗しないためには、どのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。

トイレまでの導線を意識しよう!

間取りを決める際は、家族の生活動線を意識することが大切です。生活動線が悪いと、居心地の悪いマイホームになってしまいます。トイレの位置で失敗しないためには、トイレまでの導線を意識しましょう。先程お伝えした通り、家族が普段過ごす機会が多い部屋からトイレまでが遠いと、不便に感じてしまいがちです。また家事のしやすさを考慮し、トイレやお風呂場、洗面所などを集約して掃除がしやすい導線を意識してみてはいかがでしょうか。水回りをまとめておくと、建築費用が安くなるというメリットもあるのでおすすめです。水回りを別々の場所に配置すると、配管の数が増えるからです。


音に配慮した位置で!

トイレの音を気にせずに位置を決めると、家族がトイレを使うたびに音が気になってしまいます。特に深夜など静かな時間帯は、水を流す音が想像以上に響きます。寝室など些細な音が気になる場所の近くに配置すると、生活音が睡眠を妨害してしまう可能性が考えられます。トイレを使用する音で家族に不快な思いをさせたくないはずですし、逆にトイレを使う側も音が響くと分かっていると使いづらいでしょう。家族がトイレに行きやすい場所に配置しつつ、音で不快さを感じない位置を選ぶようにしましょう。また、寝室やリビングの直上に配置しない、防音性を意識した扉を選ぶなど、なるべく音を抑えられるような工夫も大切です。

トイレをうまく配置して過ごしやすい家にしよう

注文住宅を検討する際は、トイレの位置にも気をつけましょう。音やニオイ、導線など、トイレの位置を決める上で考えるべきことはたくさんあります。毎日何度も使用するトイレは、家族みんなが使いやすい場所に配置することが大切です。家族が不便に感じないトイレの位置を見つけて、住みやすい家づくりを目指してください。

 

監修 一級建築 代表取締役 原 康人氏

株式会社三建コンサル

個人・法人のお客様から土地や建物に関するご相談(空き家、相続、土地建物の売買など)を伺い、ご提案をしながら一緒に解決策を見出しています。建築設計はもちろん、土地の測量、農地転用や市町村の申請書類作成も行っており、「土地から建物の相談役」として皆様のお役に立てるよう努めています。

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