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ドッグトレーナーがおすすめする「お家で愛犬と快適に暮らすコツ」

可愛らしいペットと一緒に生活したい!という方は多いのではないでしょうか。今回犬と一緒に暮らす際のコツをご紹介していきます。

1.犬の本能と習性、考え方を知ることが大事

家を建てたら、ワンちゃんと生活したい!一緒に生活をするにあたって、人もワンちゃんも快適に暮らすためには、先ずは、犬の本能と習性、考え方を知っておくことです。

新しい家を建てる前から、ワンちゃんと一緒に暮らしていれば、その子の習性など理解できていると思いますから家作りに生かすことができますが、家を建てた後にワンちゃんを迎え入れる場合は、特に『犬の本能、習性、考え方など』を建てる前に知っていただけると、人もワンちゃんもより快適に暮らせる工夫ができるものです。
すでに、ワンちゃんと暮らしている方も、これからワンちゃんと暮らす方も参考になればと思っています。

犬の「脱走防止」を考える

ちょっとした不注意で玄関から飛び出して迷子になってしまうことも少なくありません。玄関ドアまで、直接行くことができないように、玄関前や廊下の部分に、ゲートがあるといいですね。
玄関にはリードフック等も付けておいて、足をふくウェットティッシュや、うんち袋等散歩バック等を入れておく収納ボックスもあるとよいですね。

万が一、迷子になってしまうことも考えて、必ず首輪、鑑札等はいつも付けっぱなしにしておいてください。首輪などがついていると早く保護してもらえるし、飼っていない人も「飼い主がいる迷子犬」だと思ってくれ鑑札から直ぐに飼い主さんも解ります。

犬の「吠える」をやめさせる

マイホームになると、何かあったら「引っ越したらいい」が出来なくなります。近隣の方とは末長く上手にお付き合いして、ご近所さん同士円満に助け合いながら生活できるようにしないといけません。その為には、近隣の方に迷惑をかけないというモラルを考えないといけません。

ワンちゃんと生活をすることで、多いトラブルが「吠える」です。
近隣から「鳴き声がうるさい」という苦情がきたという相談も大変多く寄せられています。今日では、外で「番犬」として飼われる方は少なくなりました。昔は警戒心の強く怖がりな犬が吠えて防犯になっていた訳ですが、今日では防犯グッズも様々あり、怖くて吠えることも可哀想なことです。
これだけ温暖化になってきたことで外では熱中症など生きにくい世の中になってきました。

怖がりな子は特に「誰か来たよ」「どうしよう」とチャイムの音や、気配、物音などで吠えたりしてしまいます。基本的なしつけをしておくことが前提ですが、チャイム=警戒心となります。
警戒心を軽減させる為には、家族の方達も帰る時にチャイムを鳴らして帰宅するようにしたりし「チャイムが鳴っても良いことがある」と認識させることも不安を取り除いてあげる一つの方法です。

窓などに対して人が通ったり気配に吠えてしまうことも、ワンちゃんの目線の高さまで、目隠しになるようフィルムを貼ったりして見えないようにするだけでも警戒心を弱くしてあげられます。

犬の「オシッコ」トレーニングのポイント

オシッコも決められたトイレシートの上でしてほしいですね。これも基本的なトレーニングを行うことが前提ですが、ここではワンちゃんの排泄の本能をお伝えします。

サークルで寝たり、留守番したりする時、「サークルの中は上手にトイレ出来るのにリビングに出すと外してしまう」こんなこともよくあります。匂いが残ってしまうとその場所に排泄することが当たり前になってしまうので床材も拭けば匂いも消すことができる物がいいですね。ハウスメーカーさんにも相談してみてください。

犬には寝る場所、食べる場所では排泄しない本能があります。排泄して困る所があれば、そこでフードやおやつなどを与えたり、ベッドを置いて寝たりするとしなくなります。

そして落ち着いて安心出来る場所で排泄をします。部屋の中で、どの位置にトイレを置くかも最初から考慮すると良いかと思います。人の通り道にならない位置がベストです。

和室など畳の匂いで排泄する可能性や畳を掘り返す可能性もあります。予め和室には入れないようにしておくことも大切です。

「お家での事故」に備える

【ケガ防止】
フローリングでは足を滑らしてしまい、足をケガしたり腰を悪くしたりもしてしまいます。コルク材やコーティング材など滑りにくい物もあるので、こちらも相談するといいですね。ただ、あまり滑り止めが効きすぎると、人がつまづいたりして転んでしまうこともあります。これには注意してくださいね。
犬種にもよりますが、小型犬の子でソファから飛び降りて骨折してしまったいうケースも聞きます。なるべくローソファ、登れる高さの棚等は置かないレイアウトがベストです。

【温度管理】
エアコンなど空調にも気を付ける必要があります。特に暑い夏には、人間同様『熱中症』に気をつけないといけない時代になりました。留守番をさせていて帰ったらグッタリしていた!なんてことにならないように、留守番中や夜寝る時にも温度管理と湿度管理もしてあげてください。
ワンちゃんは皮膚で汗をかきません。乾燥にも充分気をつけてあげないといけません。

【壁材の強度】
時々ある問題行動の中には、壁を傷つけてしまうケースもあります。ワンちゃんが過ごす予定の部屋の壁材も強度のあるもの、傷に強いものを選ばれると良いと思います。

【階段の負担】階段も、ワンちゃんに負担になることもあるので階段を登り降りする時には抱っこをするか、なだらかな階段を設計されることをオススメします。自分達の老後のことやワンちゃんのことも考えてバリアフリーはオススメだと思います。

おうちでは理想の置きたい家具などもあるかと思いますので、ワンちゃんと過ごす部屋とは別に、好きな家具を配置できる部屋を作るのも良いかと思います。いづれにしても、毎日エネルギーを発散する散歩で楽しみ、いつでも、どこでも何事に対しても平気になれるよう社会性を身につけてあげることが大切ですよ。

監修 DOG DUCA代表 高橋 忍氏

特定非営利活動法人DOG DUCA(ドッグ デュッカ)

特定非営利活動法人DOG DUCAの代表であり、わんわん保育園DUCAのドッグトレーナーとして、1000頭以上の犬の保護、譲渡、終生供養をしてきました。殺処分寸前の犬たちの保護活動を精力的に行っています。

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