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秋の味覚レシピ|銀杏とれんこんの炊き込みご飯をご紹介します。

今回は新米、銀杏、れんこんを使った秋の味覚レシピをご紹介します!

おいしい食材がいっぱいの秋の味覚

残暑も落ち着いてきた頃、「食欲の秋」の到来です。秋は、果物や穀物などさまざまな食材が旬を迎えるため、おいしいものを食べる機会が増すので「食欲の秋」と呼ばれるようになったと言われています。秋の食材といえば、秋刀魚、秋鮭、さつまいも、栗、きのこ類などいろいろ思い浮かびますね。
今回は、愛知県でも豊富に生産されているお米(新米)、銀杏、れんこんを使ったレシピを紹介いたします。銀杏やれんこんは便利な水煮もありますが、生の食材から作るとワンランクアップした味わいになります。ぜひ地産地消の秋の味覚をお楽しみください。

「おいしい新米」をたくさんいただきましょう

お米は晩夏~秋に収穫されますので、秋に出回る新米は一年の中でも最もおいしくいただけます。透明感があり、ツヤツヤで、ふっくらとした新米は絶品です。お米をおいしく炊くコツは、冷水で研いで最初の水はすぐに変えること、一度ザルにあげてから浸漬させること、夏場は30分ほどで冬場は1時間ほど浸漬させると良いでしょう。新米は水分を多く含んでいてやわらかいので、少し少なめの水加減で炊きあげるのがおすすめです。炊きあがったら少し蒸らし、しゃもじで大きく混ぜます。炊飯器の中で長く保温をしてしまうと乾燥して食味が落ちてしまいますので、すぐにいただき、余った分はおひつなどに移すか、小分けにして冷凍庫で保存しましょう。

最近ではお米の消費が減り、パンや麺類の消費が増加傾向にあります。ご飯は消化が良くすぐにエネルギーとなり、おかずと合わせて食事のバランスがとりやすくなりますので、今一度、お米中心の生活へと見直してみてはいかがでしょうか。国内には多くの品種にお米が生産されていますので、いろいろ食べ比べてみるのも楽しいですね。

 

「おいしい銀杏」の選び方や保存方法、基本の食べ方

独特の形がかわいらしい葉をもつイチョウの木、秋の風物詩ですね。イチョウの木には雌雄があり、秋になると雌の木からできる核の中身である仁の部分が私たちが食べている銀杏です。愛知県では祖父江町が有名な産地です。かたい殻に覆われていていますので、剥くのもひと苦労ですが、この季節にしか味わえないおいしさです。

銀杏を選ぶ際には、大きめで表面にツヤがあり、白いものを選ぶのがポイントです。振ってみてころころと音がしないものは実がつまっている証拠です。銀杏は、殻つきのまま新聞紙や紙袋などに入れて冷蔵庫で保存ができます。殻つきのまま保存していても、日数が経過すると黄色くなってくるため、青い銀杏が好きな場合は早めに食べましょう。

銀杏の基本的な下処理方法は、銀杏カッターやキッチンバサミの持ち手部分ではさみます。力を入れすぎると中身が崩れてしまうため、軽い力で挟むのがポイントです。中身を取り出したら、お湯でゆでます。その後、ボウルに銀杏と水を入れてしばらくおき、おたまの底を銀杏に当てて薄皮がはがれてくるまで転がします。とても簡単に薄皮をむくことができます。ゆでなくても、殻にヒビを入れたら紙の封筒に入れて、電子レンジで加熱する方法もあります。

銀杏には、たんぱく質、炭水化物、脂質、食物繊維などの栄養素が含まれています。ミネラルも豊富に含まれていて、カリウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、モリブデンなどを摂取することもできます。ミネラルは多くの種類をとることによって相乗効果になります。ただし銀杏には、ビタミンB6の働きを阻害する有毒成分が含まれているため、一度に多く食べると嘔吐、けいれんなどの中毒症状が出現することがあります。有毒成分は熱に強く、加熱調理しても消失しません。特にお子さまは、食べ過ぎには十分注意しましょう。

「おいしいれんこん」の選び方、保存方法、栄養成分

秋から冬に多く収穫されるれんこん。れんこんは、表面にツヤがあり、色むらや傷がないものを選びましょう。形はふっくらとして太く、持った時にずっしりと重いものがおすすめです。重いのは水分を含んでいて、新鮮な証拠です。表面のツヤがなくなっている場合は、乾燥して古くなっています。断面を切った形で販売されている場合は、色が褐色に変色していないか、穴の中が黒ずんでいないかを確認してから購入しましょう。

保存方法は、乾燥させないことがポイントです。ひと節丸ごとのものは、湿らせた新聞紙で包み、密閉できるポリ袋に入れて野菜室で保存します。カットしたものは、乾燥しないようにラップで密封し、野菜室で保存します。どうしても水分が抜けてしまいますので、新鮮なうちに食べるのがおすすめです。

れんこんには、ビタミンC、食物繊維、カリウム、ポリフェノールなどの栄養素が多く含まれています。風邪予防や腸内環境を整えるのにぴったりの食材ですね。ビタミンCは一般的に熱に弱い性質がありますが、レンコンのビタミンCはでんぷん質で守られているため、加熱をしても減少しにくい特徴があります。しかし、水に長い時間浸けていると水溶性のビタミンが流出してしまいますので、注意が必要です。最近のれんこんはほとんどアクがありませんので、さっと洗う程度で十分でしょう。

生で食べるとシャキシャキの食感、火を通すとほくっともちもちの味わい、またすりおろしてもおいしくいただけるレンコンは、サラダ、みそ汁、煮物、天ぷらなどさまざまな料理に使うことができる万能食材です。ハンバーグやお好み焼きに入れると、かさ増し効果で、ダイエットにも効果的ですね。ぜひ、さまざまな料理にアレンジしてみてください。

「銀杏とれんこんの炊き込みご飯」のレシピ

秋の味覚が詰まった炊き込みご飯です。冷めてもおいしいので、お弁当やおにぎりにするのもおすすめです。お酒を飲んだ後のしめには、お茶漬けにしてみてはいかがでしょうか。

 材料 

 2合

 米

 2合

 銀杏 

 20個

 れんこん 

 100g

 鮭 

 2切れ

 水 

 300ml

 昆布 

 3㎝角を1枚

 酒・みりん・薄口しょうゆ 

 各大さじ1

 いりごま(白) 

 適量

作り方

①銀杏にペンチなどでひびを入れ、紙封筒に入れて電子レンジで約1分加熱する。殻、薄皮をむく。

②米を洗って、浸水させる。

③れんこんは、いちょう切りにする。

④②をザルにあげ、水けをきって土鍋に入れる。水、酒、みりん、薄口しょうゆ、昆布、鮭、③、①を入れて炊く。※炊飯器でも可。

⑤炊きあがったら、昆布、鮭を取り出す。鮭は皮と骨をとって大きくほぐし、軽くご飯と混ぜて茶碗によそい、いりごまをふる。

監修 料理研究家 長田 絢氏

テレビ番組のコメンテーターや料理コーナーに多数出演。地方創生プロジェクトや家電、食品メーカーのレシピ開発、本や雑誌のフードコーディネーターなど多岐にわたって活躍。
2児の母親で食育にも注力してInstagramYouTubeでも情報を発信中。著書に「スーパーで買える「肉」を最高においしく食べる100の方法」(ダイヤモンド社刊)がある。


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