家づくり

家族で楽しむ住宅展示場の歩き方

あこがれのマイホーム、いざどんな住宅にしようか考えると悩んでしまうことも多くあります。
自由度が高い一戸建て注文住宅ですから、住宅展示場は家づくりの参考になります。
住宅展示場は、実際の建物の中で生活をイメージできるモデルハウスがあるだけではなく、家族で楽しめるイベント施設のような存在でもあります。
今回は、家族で楽しめる住宅展示場の歩き方をご紹介します。
これから住宅展示場に行く予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

住宅展示場で楽しめる3つのこと

初めての方は、住宅展示場で何ができるの?という疑問もあるでしょう。住宅を建てる、住宅を購入するうえで住まい空間を体感できる環境だけでなく、家族の休日を楽しめる工夫もされています。住宅展示場で楽しめる3つのことについて解説します。

最新の設備やトレンドの間取りを体感

住宅展示場は、敷地内にハウスメーカーが独自のモデルハウスを建てて、その住空間を自由に見学できる施設。実際の外観や内装を見ずに、どんな住宅を建てたいのかイメージするのは簡単なことではありません。モデルハウスでは、実際の間取りや広さ、インテリアの雰囲気などを見ることができます。また、ハウスメーカーの最新設備や、人気のある間取りやトレンドのインテリアが体感できます。

リアルな住み心地を体感

インターネットでも情報収集はできますし写真も見られますが、実際に見て・触って・使ってみると、思っていたのと違ったということもあるものです。例えば、キッチンの設計や仕様は、実際に自分が立ってみないと使いやすさや質感がわかりにくいです。断熱性や遮音性も含め、その空間に入ってみないとわからないこともリアルに体感できるのが住宅展示場の良さでしょう。デザインだけでなく、機能性や快適性が見られることで住み心地を体感できます。

子どもも一緒に楽しめるイベントに参加

住宅展示場へは家族で出かけることが多いため、子どもも楽しめるイベントやプレゼントが用意されていることも多いです。子どもが楽しめるように、おもちゃで遊べるキッズスペースを設けていることもあり、休日を家族で楽しめる工夫がされています。他の見学者もいらっしゃるので、走ったり大声を出したりしないように子どももマナーを守って楽しみたいですね。

住宅展示場に行く前に準備すること

住宅展示場で実り多い見学ができるように、下準備をしておくことをおすすめします。行く前に準備すべきポイントをご紹介します。

予算と希望条件をイメージしておく

家づくりの予算はいくらまでで、どのような外観、内装、間取り、面積をイメージしているかなどを担当者の方に伝えられるようにしましょう。住宅展示場に行く前に、家族で希望条件を刷り合わせておくとイメージがより具体的になります。見学の最初にアンケートを行うことが多いので、希望条件が決まっているとスムーズに回答ができます。

どこの住宅展示場に行くか2~3社に絞る

ハウスメーカーは、各地で住宅展示場を開催しています。気になるハウスメーカーがあれば、ホームページで開催場所を確認して参加しましょう。多くの住宅展示場を見に行くことは良いことですが、選択肢が増えすぎると理想の家づくりに悩んでしまう原因にもなります。また、1件見に行くだけでも12時間必要になり労力もかかるので、候補となるハウスメーカーは23社に絞ると良いでしょう。

聞きたいことをまとめておく

せっかく住宅展示場に行くのであれば、住宅に関することはすべて聞くぐらいの準備をしていきましょう。事前に質問したいことを想定しておくと、「聞き忘れてしまった」ということも避けられます。具体的な質問内容としては以下のような内容が考えられます。

・理想を叶えた家づくりにはどれくらいの予算が必要か

・今の予算ではどれくらいの住宅設備ができるか

・ハウスメーカーの特徴

・住宅ローンやランニングコストについて

聞きたいことをまとめたメモを持参するなどして、確認漏れがないようにできると良いですね。

リラックスできる動きやすい服装で

住宅展示場へは、堅苦しい服装ではなく着慣れているリラックスできる服装がベストです。モデルハウスは靴を脱ぐことがほとんどなので、脱ぎ履きしすい靴を履いていきましょう。

説明を受けるために予約をする

住宅展示場は、事前に予約をしなくても見学できますが、質問や確認をしやすくするためにも事前予約をおすすめします。

住宅展示場で見る5つのチェックポイント

住宅展示場で見るべきチェックポイントは、以下の5つがあります。

・寸法

・建築構造

・住宅機能

・生活動線

・インテリアコーディネート

・アフターサービス

チェックのし忘れがないように、行く前にチェックポイントを絞っておきましょう。

寸法

住宅展示場のモデルハウスで気になる間取りが見つかったら、サイズ感や広さを把握するために寸法を測るようにしましょう。体感する広さと実際の寸法を数字で知ることで、実際の間取りを考えるときに役立ちます。メジャーを持参して、気になったところを測ってメモを残しておきます。

建築構造

一戸建て住宅の建築構造は、主に2種類あります。

・木造軸組工法

2×4工法(ツーバイフォー工法)

どちらも良く使われる建築構造ですが、メリットやデメリットの特徴が異なります。木造軸組工法は間取りの自由度が高く、外観や屋根も自分好みに仕上げやすい工法です。2×4工法も採用件数が増加傾向で、アメリカから来た建築構造になります。壁面や床面、外壁、屋根を一体化する造りのため耐震性や断熱性にも優れています。

住宅機能

断熱性や気密性が高い住宅設計であることは、省エネ設計である一方で建設費が多くかかる傾向になります。ただし、暑い夏や寒い冬でも快適に過ごしやすくなるため、光熱費を抑えられることもメリットです。また、キッチンやバスルーム、トイレなどの住宅設備も要チェックしたいポイント。設備を実際に試してみて、必要と思うものと、コスト削減のため採用しない設備や機能を判断します。

生活動線

モデルハウスでは、部屋で過ごすイメージだけでなく、日常の家事や来客時、帰宅後をイメージすることも大切です。自分が家の中でどのように動くのか、生活動線をシミュレーションしながら歩いてみましょう。オシャレなモデルハウスであっても、実際の生活をイメージしてみると、私たちには合わなさそう…といったことも珍しくはありません。

インテリアコーディネート

住宅展示場のモデルハウスは、外観や間取りだけでなく、インテリアコーディネートにもこだわっていることがほとんどです。全体の雰囲気や材質、内装の仕上げ、家具のデザイン、家具のレイアウトなど参考になることもたくさんあります。プロのインテリアコーディネートをチェックしましょう。

アフターサービス

長く暮らす家ですから、アフターサービスの内容はよく確認したいポイントです。実際に住んでみて、気が付いたことへのアフターサービス対応がどこまで対応してくれるのか聞いておきましょう。長期保証や延長保証があると、購入の不安も軽減できます。

住宅展示場の見学が終わったらやるべきこと

住宅展示場の見学が終わったら、忘れないうちに見たことや聞いたことをまとめておくことをおすすめします。あとですぐ見返せるように、パンフレットや資料と一緒に保管しておきましょう。住宅ローンなどの予算や住宅の希望条件など、見直す点と具体的に内容を決める点を出して家族で話し合いをすると、家づくりの良いスタートを切ることができそうです。

監修 野村 綾乃氏

株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役

大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。

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