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家族と一緒に成長するシンボルツリーを植えよう!
目次
住居に植えるシンボルツリーとは?
シンボルツリーは、住まいの象徴となる木のことです。素敵な家の大きな存在になるので、どんな木を植えるのか慎重に選ばなくてはいけません。シンボルツリーとは〇〇のようなものという決まりはないので、自分が好きな木を育てることができます。しかし、単に好きな木にしてしまうと、手入れが大変なものや育てにくい種類の樹木もあるので注意が必要です。また、植える場所も、玄関付近なのか庭なのかによってシンボルツリーの特徴や選ぶポイントが変わってきます。
シンボルツリーを選ぶ4つのポイント
種類を何にしたら良いか・・・。どんなことに気を付けたら良いかわからない・・・。シンボルツリーを選ぶときに、大切なポイントになるのは4つ。
・シンボルツリーの目的は何か
・日当たりを知る
・植える場所と広さはどれくらいか
・花や実がなる種類にするかどうか
好みにもよりますが、育つ大きさや、実がなるもの、花が咲くもの、葉の形など…家づくりやライフスタイルに合ったシンボルツリーを選びましょう。
シンボルツリーの目的を明確に
シンボルツリーにする樹種は、大きく分けて常緑樹と落葉樹の2つがあります。常緑樹は、葉が落ちにくく1年を通して常に緑がある緑が豊かな木です。寒くなると枯れて葉が落ち切ってしまうようなことはなく、外からの目隠し替わりにも需要があります。もう一方の落葉樹ですが、春夏秋冬の季節を感じやすいところが特徴です。春から夏は葉が茂って緑がよく育ち、秋になると紅葉、冬になると葉が落ちていくのが、一般的な四季を感じる樹木の姿。このように季節を感じるものとして植えるのか、常に緑が豊かで自然を感じるものや、外からの目隠しとなるものとして植えるのか、目的を明確にすることで樹木の選び方が変わります。
日当たりを考えて選ぶ
すべての樹木が日当たりの良い方が育つという訳ではありません。種類によって日当たりの良さを好むもの、日影でも育ちやすいものなどさまざま。植える場所の方角によって日当たりの特徴が異なります。北側であれば日照時間が短くても育ちやすいものが良いでしょう。南側であれば、強い日光にも負けずによく育つ種類が最適です。
植える場所と広さで選ぶ
玄関や庭など、植える場所によって広さも異なります。面積が狭い場合には、背が高く狭いスペースでも存在感がある種類が良いでしょう。面積が広く使える場合には、背が高い樹木はもちろん、背が低くてもスペースをうまく使って家づくりの雰囲気があったシンボルツリーを植えることができます。
花が咲くもの、実がなるものかを決める
シンボルツリーの花や実で季節を感じることもできます。緑だけでは寂しいから少し色味が欲しい、という人にもおすすめです。季節の花が咲くものであればお花見が楽しめ、実のなる樹であれば収穫時期を楽しむこともできます。花が咲いて実がなると、定期的な行事や家族のコミュニケーションを育む場にもなるでしょう。
シンボルツリーの定番種類5選
では、シンボルツリーによく選ばれる人気の5種類をご紹介します。それぞれの特徴はさまざまなので、家づくりのイメージに合うものを選びましょう。
オリーブ
特徴:常緑樹・実を付ける・高さがある
シンボルツリーの定番となる一種で、オリーブの実がなれば食べられます。オリーブはポリフェノールなどの栄養素が豊富で料理にも使える実です。オリーブは温かい気候に適しているので、植える場所は日当たりの良い場所が最適。成長すると高さも出て大きくなるため存在感があります。
シマトネリコ
特徴:常緑樹・花が咲く・高さがある
シンプルなところが人気のポイントになっているシマトネリコ。和の家にも洋の家にも合わせやすいことも選ぶ人が多い理由です。シマトネリコは日影でも育ちやすく、植える場所に悩まないところも嬉しいポイント。1年中緑を感じられ、春先には白い花を咲かせます。
ジンチョウゲ
特徴:常緑樹・花が咲く・低い
ジンチョウゲは、春になると小花が咲き誇り、良い香りも楽しめる種類です。日本三大香木の1つとされており、人気の高い品種になります。高さの低いジンチョウゲは、お手入れもしやすく簡単。寒さに弱いので日当たりの良い場所を好みますが、乾燥し過ぎると弱ってしまうこともあるので注意が必要です。
ヒメシャラ
特徴:落葉樹・花が咲く・高さがある
日本三大美幹として、幹の美しさで人気のあるヒメシャラ。シンボルツリーの定番でもあり、初夏になるとツバキに似た白い花を咲かせます。ただし、朝咲いたばかりの花が夕方には落ちてしまいます。秋には紅葉も楽しめるので、季節を感じることができる種類です。
ドウダンツツジ
特徴:落葉樹・花が咲く・低い
モダンで可愛い花を咲かせるドウダンツツジも、シンボルツリーとして人気です。白く咲く小さな花が鈴のような印象になるのが特徴。秋には紅葉になるので、1年を通して季節を感じることができます。寒さに弱い品種のため、日当たりの良い場所が最適です。
シンボルツリーを選ぶ注意点
シンボルツリーを正しく取り入れないと、家の印象も大きく変わってしまいます。健康に育てることも大変な作業なので、注意すべきポイントを押さえておきましょう。
植える時期と場所選び
暑さに強い、あるいは寒さに強い種類もありますが、基本的には3月・4月の春頃か、9月・10月の秋頃に植え始めるのが良いでしょう。そして、植える場所は種類の特徴に合わせて、強い日差しが当たらない北側や、たっぷりと太陽の光を浴びる南側など、植える品種に合わせて最適な場所選びをしてください。シンボルツリーであるからには、玄関や庭で家の象徴となるような存在になるのがベストです。
建物に近すぎる位置は避ける
大きな木になると、根の張りが強くなります。そのため、基礎部分や配管などに影響を与えてしまう可能性も考えられます。また、見える部分においても、壁に近すぎて綺麗に成長できないケースや、外壁や窓へ傷を作ってしまうこともあるでしょう。高木の場合には、大きくなった時に軒が邪魔になってしまうこともあります。育って大きくなったことも見越して、植える位置を考えなくてはいけません。
育てやすさや環境に合ったものを選ぶ
どんなに見た目が気に入っても、育てるのが難しいものや植える場所が適していないものは止めておきましょう。種類によっては定期的な手入れが必要なものや、虫がつきやすいもの、落ち葉の掃除が必要なものもあります。美しいシンボルツリーにするためにも、無理なく育てられる、ご家族にとって最適な種類を選んでくださいね。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。