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家づくり
3階建ての家をつくろう!メリット・デメリットを解説します
目次
- 3階建ての家づくりで知りたい4つのメリット
- ・複数と部屋数と専有面積を確保できる
- ・眺望や採光、通気性を確保しやすい
- ・フロアでの生活区分けがしやすい
- ・水害や害虫対策
- 3階建ての家づくりに知りたい4つのデメリット
- ・上下階への移動が大変
- ・住居内で温度差が出る
- ・家具の搬入が難しい
- ・地震の揺れを大きく感じる
- 3階建ての家づくりで気になる費用
- ・構造計算の費用がかかる
- ・地盤調査によって地盤改良費用がかかることもある
- ・より高い耐震性のために費用がかかることもある
- 3階建ての家づくりで後悔しないためのポイント
- ・3階建ての実績が豊富なハウスメーカーを選ぶ
- ・土地探しもハウスメーカーにアドバイスをもらう
- ・開放感を意識する
3階建ての家づくりで知りたい4つのメリット
3階建てにすることで、住みやすさや快適な環境を確保できる大きなメリットがあります。代表的な4つのメリットを解説します。
複数と部屋数と専有面積を確保できる
「狭い敷地面積でも専有面積を広く取りたい!」そんなときに有効的な方法となるのが、3階建ての住宅です。横のスペースを広げられなくても、上に高くしてスペースを取ることができます。建ぺい率や容積率といった制限はあるものの、法律に沿ったラインまで高さを活かすことが可能に。専有面積が広く取れるようになることで、部屋数の多い間取りを検討できます。
眺望や採光、通気性を確保しやすい
3階建てとなると、一般的には高さが約13m程度になります。高い建物が少ない住宅街であれば、3階建てでも日当たりが良く眺望の良い環境が確保できます。外からの採光もしっかり入ってきて、窓を開ければ開放的な眺望や風通しの良さを実感できるでしょう。周囲の建物よりも高い位置であれば、プライバシーも守ることができます。
フロアでの生活区分けがしやすい
部屋の数が確保できるだけでなく、3つのフロアに分かれることで、階数ごとの生活区分がつくりやすいです。1階には親が使うスペース、2階にはリビングやダイニング、3階には子どものスペースというような分け方もできます。
水害や害虫対策
日本各地で局地的な豪雨による水害が増えています。3階建てで高さが確保できれば、万が一の際に逃げ場所が確保できます。また、高い位置となる3階部分は、1階と異なり虫が少なくなるので害虫対策がしやすいです。
3階建ての家づくりに知りたい4つのデメリット
3階建てにすることで魅力的なメリットも多いですが、デメリットも忘れてはいけません。注意すべきデメリットを解説します。
上下階への移動が大変
1階から3階まで、上下階の移動はすべて階段になります。日常の生活で階段での移動が頻繁だと、負担を感じることも多いでしょう。買い物や洗濯した後に、荷物を持って階段を上がるのは重労働です。掃除機を持って1階から3階まで移動するなども日常生活で考えられます。特に老後を考えると、上下階の移動は大きなデメリットに感じることでしょう。若いうちは苦にならなくても、年齢とともに階段の上り下りはヒザや腰への大きな負担になってしまいます。
住居内で温度差が出る
1階と3階部分は、季節によって温度差を感じやすいものです。3階部分は直射日光が当たるので夏場は暑くなりがちで、1階部分と比較すると、思った以上に温度差を感じるでしょう。逆に冬場になると、1階部分が冷えやすい環境となります。冷暖房効率が重要になるので、断熱性や気密性に気を付けると良いでしょう。リビングなどで吹抜けを採用するケースもありますが、温かい空気は上に逃げてしまうので、天井部にシーリングファンを付けるなどの工夫が必要です。
家具の搬入が難しい
3階建て一戸建て住宅の場合、階段に広くスペースを取ることは難しいです。そのため、3階まで家具を搬入するのはひと苦労。大型家具や大型家電の場合は、室内から搬入することができずに、ベランダから吊り上げて搬入するケースもあるでしょう。入れるときに苦労するということは、出すときにも同じ作業が必要になってくるので、搬入経路もなるべく確保しておくことが理想です。
地震の揺れを大きく感じる
階数が高くなるほど、地震のときに左右に振られるため揺れを感じます。耐震性はクリアしていても、3階建てとなると、地震だけでなく強風でも揺れを感じることも。特に1階部分をビルトインガレージにしている場合、1階に空洞部分が多いため揺れやすい要因にもなっています。
3階建ての家づくりで気になる費用
3階建ては、狭い土地面積でも縦のスペースを使って住まい空間を確保するメリットがありますが、その分建物費用が高くなりがち。一般的に考えられるのは3階部分をつくるための建材費用ですが、それ以外にかかる費用もあるのでよく理解しておきましょう。
構造計算の費用がかかる
3階以上の建物を建てる場合、建築基準法によって定められているのが「構造計算」です。構造計算とは、建物の安全性を確認する計算で、確認申請の際に必要になります。木造住宅3階建ての構造計算で、おおよそ20万円程度かかります。
地盤調査によって地盤改良費用がかかることもある
地盤の状態によっては地盤改良が必要なケースも。地盤調査だけでも5万~30万、それに加えて改善が必要な場合は工事費がかかってきます。地盤改良となると大きな費用がかかるので、総合的な予算を含め検討する必要があるでしょう。
より高い耐震性のために費用がかかることもある
3階建てとなると、高さが出る分、耐震性を維持するためにも建材や構造もプラスアルファの費用がかかることもあります。日本は地震が多い環境ですから、耐震性は気を抜けません。
3階建ての家づくりで後悔しないためのポイント
3階建ての家づくりを検討するときは、後悔しないためのチェックが大切です。「失敗した!」とならないためにもいくつかのポイントに気を付けて進めましょう。
3階建ての実績が豊富なハウスメーカーを選ぶ
快適な住環境づくりのためにも、3階建ての実績が豊富なハウスメーカーを選びましょう。ちょっとした家づくりの工夫によって、3階建てのデメリットをカバーすることや、法律的な対応にも慣れていると安心できます。
土地探しもハウスメーカーにアドバイスをもらう
土地探しは地盤の条件も関わってくるので、できればハウスメーカーに依頼、またはアドバイスをもらうことをおすすめします。地盤に問題が出ると、予想もしなかった大きな費用がかかってしまうことも珍しくありません。また、予算が限られる家づくりですから、土地代と建物代とのバランスが重要です。土地に予算をかけ過ぎてしまうと、建物で予算を削らなくてはならないことも出てきます。土地探しは重要な土台になるので慎重に決めましょう。
開放感を意識する
専有面積は確保することができても横のスペースは変わらないので、圧迫感が出やすいデメリットが3階建てにはあります。家具の配置や壁紙などの配色にも工夫して、できるだけ開放感のある家づくりを意識しましょう。背の高い家具を省くだけでも、空間に抜け感が出せるポイントになりますよ。
監修 野村 綾乃氏
株式会社アンズコミュニケーションズ 代表取締役
大手証券会社のOL を経てラジオ業界に転身。ラジオ番組パーソナリティに。現在の担当番組は、『笠原将弘の賛否両論/東海ラジオ』『市政情報/エフエム岡崎』。番組構成作家を行いながら、住宅ライターとしても住宅系雑誌・WEBサイトでのコラム・取材記事の執筆、監修、講師で活躍中。